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日本史
金谷俊一郎先生
入試頻出事項に的を絞った授業と、「表解板書」と呼ばれる独特の切り口の板書は、受講生から圧倒的な信頼を得る。また、日本史用語の意味の理解と時代把握に重点を置いた授業は、知的好奇心をくすぐり、歴史の本質をさりげなく提示する。それは、今後のより深い研究への導入にもなり得るものである。
過去問演習を始める前提として、全範囲をひととおり修了しておくことです。文化史や戦後史は夏までに終わらなくても構いませんが、それ以外の部分についてはしっかりと夏までに固めるようにしましょう。この時期に完璧主義になるのも良くないことです。覚えたことは必ず忘れてしまいます。今はとにかくインプットを何回も何回も繰り返しましょう。
模擬試験は自分の実力と志望校との間の距離を測るために最も有効な道具であると考えています。模擬試験の結果に一喜一憂してはいけません。実力がついてから模擬試験を受けようと考えるのは誤りです。模擬試験を受けなくて良いのは模擬試験を受けて必ずA判定が出る人だけです。自分の実力だと志望校にあと何点足りないのかを計算してください。そして自分の答案を見ながらどの問題を正解させればその足りない点数を補うことができるのかを調べ、戦略を練ってください。模擬試験がなければ戦略を立てることはできません戦略のない学習は徒労に終わります。
用語をどんどん忘れていくからと言って落ち込む必要はありません。忘れていくというのは、あなたの脳は正常に働いている証拠です。一問一答などを使ってどんどん自分の抜けているところを見つけてください。そして授業のノートや『なぜと流れがわかる本』(東進ブックス)に書かれてある内容と照らし合わせながら理解して一つずつマスターしていてください。そうやって理解を伴いながら何回も繰り返していけば必ず頭の中に残っていきます。この時期に焦ることは禁物です。
難関大学の日本史で高得点を取った受験生に共通する点があります。それは高2・高1の時に詰め込み型の学習をしないで、流れを理解する学習に特化していたことです。ただ詰め込んだ知識は絶対に受験まで覚えていません。しかし、その時にしっかり掴んだ流れは受験の時もちゃんと頭に入っていますし、大人になってからも頭に残っているものです。流れというのは比較的余裕のある時に腰を据えてじっくりと取り組むものです。『なぜと流れがわかる本』や「ベーシック日本史」などの講座などを使ってしっかりと流れを掴んでいくことが重要です。
受験勉強を乗り切った人に共通する点は志望校に対する愛です。その志望校にどうしても行きたいという情熱です。自分の行きたい大学を見つけてください。その大学で学んでいる自分の姿を想像してください。ワクワクした気持ちになってください。そのためには自分は何が必要なのかということを冷静に考えてみてください。自ずと学習しようという意欲が湧いてくるはずです。
高2や高1であることは受験日本史を成功させるために大きなアドバンテージです。今の段階で日本史の流れをしっかりと掴んでください。それができれば、現役で難関大学の日本史で高得点を取ることも十分に可能です。