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化学 樹葉瑛士先生の学習アドバイス

化学

樹葉瑛士先生

樹葉瑛士先生

東大をはじめとする難関大志望の生徒から、化学が「ワカル」「デキル」ようになると好評。自らの生徒をノーベル賞受賞者にすることを夢に掲げ、基礎の徹底理解から、さらに化学の深部に潜り込む、目から鱗の講義を展開する。原子という極微小な粒子で構成された物質を扱う学問だからこそ、それらが織り成す世界を理解し実感させることを追求し、化学の本質に鋭く迫る。

受験生 のキミへの学習アドバイス

深い理解を得るために全単元のひととおり学習を

 化学は大きく『理論化学』・『無機化学』・『有機化学』に分かれますが、それぞれが独立した単元ではなく根元の部分で実はつながっています。そのため、ひととおり全単元を学習した後、各単元を振り返ることでより深い理解が得られて、高得点が取れるようになる科目と言えます。そのため、既習範囲は7~8割の理解度をキープしながら、できるだけ早く最後までまずは全範囲やり切ってしまうことをおススメします。

 注意してほしいのは、『無機化学』・『有機化学』を暗記分野と割り切ってしまわないことです。どちらの分野も登場する化合物の数は非常に多く、その性質をすべて暗記することはできません。必ず理屈やポイントをしっかりおさえながら、暗記量を最小限にするよう意識しましょう。

 困ったときや本気になったときに今まで意識していなかったことが見えてきます。受験ほど真剣に打ち込む機会はなかなかありません。自分の将来のために突き進んでください。


新高3・2生 のキミへの学習アドバイス

基礎固めは受験への土台作り

 受験学年になったときにスムーズに入試対策に入るためには『基礎計算』と『基礎知識』を完璧にすることです。

 『基礎計算』は具体的には『mol 計算』と『濃度計算』、『基礎知識』は『周期表と代表的な元素』と『代表的な化合物』を指しますが、基本的には学校で配られている問題集の問題をしっかり解けるようにしておくことです。ここに穴がある状態で高3になってしまうと、高1・高2の復習から始めることになり、授業がどんどん先に進んでついていけなくなるという状況に陥ってしまい、受験に大きなディスアドバンテージとなってしまいます。

 「mol 計算苦手なんだよな……」と感じている人は、必ず今のうちに克服しておきましょう。特に問題ない人は、学校で習った範囲までで大丈夫なので、問題集に取り組んでみましょう。


WEB限定アドバイス

 テスト勉強は、解き方や公式を覚えて、問題でそれを使う練習を繰り返すというやり方になりがちですが、その方法を続けているとどんどんと応用力や自分で考える力が弱くなっていきます。まだまだ焦らなくて大丈夫な時期なので、まずは、自分で考えて、色々試してみてください。失敗の中に得られるものがあるのもまた勉強の面白さなのですから。