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現代文
西原剛先生
「文章の現実から逃げない」ことを信条に、明快な構造板書と豊富な具体例を用いて難解な入試問題を「誰でも分かる」レベルに解きほぐす。卒業論文では『文章論的文章読解指導法の研究』を執筆。文章の「客観性」だけでなく、時に「多義性」「曖昧さ」まで見遣りながら、文章読解に正面から向き合う正統派の現代文講義。
過去問演習講座などでひととおり過去問を解き終えた人は、これまで解いた問題を振り返り、何か共通点がないかを考えてみてください。文章内容の共通点(ex. 哲学をテーマとした文章が多い)でも、文章構造の共通点(ex. 対比構造の文章が多い)でも、設問の共通点(ex. 脱文挿入問題が必ず出題される)でも構いません。共通点が見つかり、かつ、それに苦手意識がある場合は、重点的に鍛えましょう。例えば、「哲学」に苦手意識がある人は、家にある現代文の問題集(学校で配布されたものなどで構いません)を引っ張り出し、哲学にジャンル分けされている問題をいくつか解いてみると良いでしょう。
どんな分野にも、その分野独自の言葉遣いや問題意識がありますから、それに慣れることで得点力が上がります。志望大学で記述問題が出題される場合は、自分の答案の共通点(特に、どこで減点されているのか)を考えてみることも大切です。
WEB限定アドバイス
記述問題を解いたら、自分で点数をつけましょう。解答例をいくつかに区切り(目安は1ポイント20字程度)、自分で点数を設定します(たとえば、80字の記述問題であれば、4ポイントに分け、「3点/2点/2点/1点」などと割り振ります)。あとはその配点に従って自己採点してください。自分で採点すると、密度の高い答案を作る意識が高まります。
これからシーズンを迎えるオープンキャンパスや学園祭などに積極的に足を運んでください。半分、遊びに行く感覚でも構いません。例年、受験生と話をしていると「〇〇大学がいい。▲▲大学は嫌だ!」と主張していた生徒が、一度見学に行っただけでガラッと意見を変えることがあります。
私たちは、意外と適当に漠然としたイメージで自分の意見を決めがちです。高3の秋は、受験が近づき、模試や特別授業などで、思うように大学を巡ることができません。自分の選択肢を増やすために、今のうちにいろいろな大学を体験しておきましょう。
過去問にはいつでも チャレンジできる
勉強に関して言えば、現代文には「未修範囲」がありませんので、いつでも過去問にチャレンジできます。周囲に同じ志望大学の友人がいたら、制限時間は設けず、満点を目指して、2人(又は、3人でも)が納得する答えを徹底的に考えてみてください。読む力、考える力が確実に身につきます。