大学入試の基礎知識 5⃣総合型選抜
この記事は「大学入試の基礎知識 4⃣一般選抜(共通テスト、個別学力試験)part3」の続きです。そちらも併せてお読みください。
5⃣ 総合型選抜
総合型選抜は、2020年度までAO(アドミッション・オフィス)入試と呼称されていた試験方式である。
通常の学力試験による入試と異なり、受験者が「大学が求める人物像(アドミッション・ポリシー)」に合致しているかどうかで合否を判定する試験方式であり、2021年度入試からは、各大学の実施する評価方法(小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、教科・科目に係るテスト、資格・検定試験の成績など)または共通テストのうち、いずれかの活用が必須化されることとなった。学力の3要素を多面的・総合的に評価する選抜方式である。
従来のAO入試は、慶應義塾大SFCが1990年に導入し、その後急速に導入する大学が増加した。最近では、私立大学だけでなく国公立大学でも総合型選抜の導入が拡大している。2026年度入試では、前年度より36校増え161校の国公立大学が総合型選抜を実施した。
国立大学の総合型選抜の募集人員の割合は、2018年度の4.2%から2026年度には8.4%と2倍に増加しており、また、公立大学では2018年度の2.5%から2026年度は5.8%とこちらも増加している。(グラフ4・5)
以前は、AO入試の募集開始時期に制限がなかったために、学生をできるだけ早く確保したいと考えて募集開始時期をどんどん前倒しにする大学が増加した。しかし「学生の青田買いにつながる」との批判が強くなったことから、2011年度以降はAO入試の出願時期は8月1日以降に制限されるようになった。2021年度入試の総合型選抜からはさらに遅くなり、出願時期は9月1日以降、合格発表時期は11月1日以降となった。
また、従来のAO入試では学力試験を行わなかったため、AO入試で入学した学生の学力不足が問題となっていた。そのため、2021年度入試からの総合型選抜では、小論文、セミナー受講のうえレポート提出、プレゼンテーション、グループディスカッション、口頭試問、基礎学力テスト、または共通テストなどで、学力を適切に評価することが求められている。加えて、入学前教育が積極的に実施されている。













