トップリーダーと学ぶワークショップ 極限の精度で未来を拓く ―光格子時計と、未知への挑戦―part3

トップリーダーと学ぶワークショップ 極限の精度で未来を拓く ―光格子時計と、未知への挑戦―part3
トップリーダーと学ぶワークショップ 極限の精度で未来を拓く ―光格子時計と、未知への挑戦―part3

この記事は 「トップリーダーと学ぶワークショップ 極限の精度で未来を拓く―光格子時計と、未知への挑戦―part2」の続きです。そちらも併せてお読みください。


【時間を共有する道具から時空間を測るセンサーへ】


アインシュタインの相対性理論では、重力が弱いほど時間は速くなるので、重力が弱い高い所で、低い所より時計は速く進むはずです。実験室で光格子時計を2台並べ、1台を1メートル上げて比較しました。


すると上げた時計の方が速く振動することを実証できました。相対性理論をこの目で確認できたのです。それは時計が「時間を共有する道县」から「時空間を測るセンサー」となる可能性を得た瞬間でした。


例えば、光格子時計を全国各地に設置して光ファイバーでつなげば、地震や火山活動に伴う地殻変動をリアルタイムで検出し、災害対策に役立つかもしれません。


実際、光格子時計を東京と岩手県水沢の天文台に設置し、光ファイバーで結んで振動数を比較する実験をやっています(資料3)。東日本大震災の時、水沢では30センチメートル地盤が沈降した後、年3センチメートルずつ隆起しています。


また満月の時の東京と水沢とでは、潮汐効果で、高低差が最大5ゼンチメートルも変わります。こんなダイナミックな地殻変動も、光格子時計で観測できるのです。

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