憧れの大学 第5回広島大学 工学部第二類(電気電子・システム情報系)半導体システムプログラム編part2
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2025年度に誕生! 「半導体システムプログラム」で何を学ぶ?
これにより学部から大学院までの一貫した教育プログラムとなる。「本プログラム設置の理由には、半導体人材の深刻な不足があります。現在、半導体はITやエレクトロニクスだけではなく、ありとあらゆる産業に必須となっています。
近年では自動車メーカーも自社で半導体を開発・製造するようになり、産業全体で半導体についての知識とスキルを持つ人材の取り合いになっているのです」学びのプロセスは徹底して実践的だ。
学部1年生の段階からクリーンルーム(塵や微粒子を極限まで除去した半導体の製造施設)に入って実習を行う。学部3年生までに電磁気学・回路・半導体材料などの基礎を固め、
4年生で研究室に配属されると、企業との共同研究の開発現場のディスカッションに加わる。そして修士1年の段階では、海外の国際学会で発表する機会が待っている。
「昨年度の学生の中には、一年間にアメリカに二度、韓国に一度、3月にはベトナムに行った人がいました。海外の留学生も常に研究室におり、日常的に日本語と英語でやりとりする環境です。
半導体関連の企業はどこもグローバルに事業を展開していますが、学生のうちからそうした現場の空気を体感できるんです」
核融合炉から金星探査までサイエンスの「極限」に挑む研究
黒木先生自身、長年にわたって最先端の半導体研究に取り組んできた。そのテーマは「シリコンカーバイド(SiC)を用いた集積回路」だ。
集積回路とはコンピュータやカメラのセンサーなど、情報処理を行う半導体チップのこと。普通のシリコン製の半導体は150度程度の高温や強い放射線の環境では正常に動かなくなるが、
シリコンカーバイドは500度の高温でも動作し、さらに放射線への耐性はシリコンの約5000倍にもなる。
「研究のきっかけは、2011年に起きた福島第一原子力発電所の爆発事故後の廃炉対応でした。放射線が強い環境でロボットを動かしたいが、従来の電子回路では難しい。
それならば回路を動かす半導体材料から変えることが必要だと考えたんです」
この研究の応用先は、核融合炉の高温・高放射線環境でのセンサー群や、電気自動車のエンジンルーム内の集積回路にまで広がる。
「ゼミ生の中には、宇宙探査への応用を視野に入れ、地表温度が約460度にもなる金星の探査機への応用に向けた研究をしている人もいます」
卒業生の進路も幅広く、世界的な半導体メーカーのほか、自動車メーカー、電機・精密機器メーカー、エネルギー・原子力分野、さらに大学や研究機関の研究者など、多様なキャリアへの道が開かれている。
国際学会での発表経験を生かして、海外の研究機関や企業に進む学生も少なくない。しかし半導体分野は「就職に有利だからという理由だけで選んではもったいない。
半導体研究の先には、非常に広いサイエンスの世界が広がっています」と黒木先生は言う。
「半導体の開発は『どれだけ小さいものを作るか』『どれだけ純度の高い材料を厳密に制御するか』という、いわばものづくりにおける極限のサイエンスを追求する産業です。
そこで培った科学的に考える力や、実験などのスキルは、あらゆる分野に応用することができるでしょう」
大学で学ぶことについて、黒木先生はこんな言葉を高校生に贈った。
「大学は、自分がこれからどう生きるかを考えながら学問を深める場所です。世の中に無限に広がる知識を得ることは、とても人生を豊かにしてくれます。
広島大学で新しい知識を得る喜びをぜひ感じてもらい、一緒に研究をしていきましょう」
「極限のサイエンス」に挑む扉が、あなたを待っている。












