憧れの大学 第6回 東京女子大学 現代教養学部経済経営学科編 part4
この記事は「憧れの大学 第6回 東京女子大学 現代教養学部経済経営学科編」の続きです。よろしければそちらも併せてご覧ください。
現代教養学部 経済経営学科 教授
髙岡 明日香 先生
実務を知る教授が育てる「根拠のある自信」
太田学長と同じ2026年4月、東京女子大学の経済経営学科の教授に着任した髙岡明日香先生。マッキンゼー・アンド・カンパニー、タワーズ・ワトソンと、グローバルな経営コンサルティングの最前線を歩んできた彼女が「稼ぐことしか考えてこなかった」と振り返るほど、教育とは無縁だったキャリアが、なぜ教壇へと向かったのか
「発言させる」「傾聴する」「実務経験を 織り込む」授業で 学生の目が輝く
授業で大切にしていることを問うと、髙岡先生はためらいなく「発言させること」と「傾聴すること」を挙げた。
「高校までの勉強はテストで点を取ればいい。でも社会に出たら、結果と結果を出すまでのプロセスで実力を示さなければいけない。ですから1年生から、発言、発表、議論を全クラスで取り入れています」
そして学生が発言したとき、必ず丁寧にフィードバックを返すことを習慣にしている。
「きちんと聞いてフィードバックすると、学生が次も話したくなる。知的瞬発力が上がっていくんです。心理的安全性が担保されると皆さんより頑張りたくなる」
授業に実務経験を織り込む効果も絶大だ。理論だけではなく、自身がチームで苦労した話や失敗談を「余談」として差し込むと、大学1年生でも経営幹部でも、目が輝いて身を乗り出してくるという。「理論と、それを支える実例のリズムで挟んでいくと、集中力も高まるし、最終的に理論がしっかり入っていくと考えています」
PBL(課題解決型学習)への関わりも特徴的だ。2年次のゼミでは、学生が自ら行き先を見つけ、インターンシップや調査に出向き、年度末に発表するという仕組みを導入している。昨年度は全員が自分で行き先を見つけ、実際に足を運んだ。
「安全な場所で自分を試してくる経験を2年生でやっておくと、3年生で次は海外に行こう、卒論に向けてテーマをさらに深めようという意欲につながりやすい。一人で社会と触れる訓練として、とてもいい取り組みだと考えています」
女子大という環境が社会に出る力を育てる
髙岡先生自身、中高大と一貫して女子校・女子大で育った。当時は共学への憧れもあったと苦笑しながら、こう続ける。
「社会に出てから振り返ると、女子大で本当によかったと思っています。男性の目を気にせず等身大の姿で学ぶなかでリーダーも出てくる。同級生たちが今それぞれの場所で活躍しているのを見ると、やっぱり女子大だったからこそじゃないかと思います」
日本人女性は能力が高くても自己肯定感が低く、前に出ない傾向が強い。これは研究でも裏づけられていることだという。
「アメリカにいると、よくわからないことでも自信を持って発言する女子学生が多いと感じました。しかし、日本の女子学生は吟味して吟味して、絶対間違いないことだけを遠慮がちに言おうとする。それがもったいないと思って……」
だからこそ、女子大の四年間でさまざまな体験をすることに意味があるそうだ。
「社会ではもちろん性別は関係ありません。でも少なくとも大学時代に、日本特有の『女性は控えて』という空気から離れて、本質的な議論や行動選択を思い切りできる。それが社会に出たときの土台になるんじゃないかと思います」 経済学・経営学・地域デザインを横断しながら、リベラルアーツの土台の上に専門を積み上げていく東京女子大学の学びを、髙岡先生はこう締めくくった。
「大学の四年間で、その後の人生で自分は何をやっていくかのヒントや方向性を見つけてほしい。それが見つかれば、社会に出た後のスタートダッシュがまったく違う。そのための場所として、本学はとても理想的だと感じています」












