「当たり前」が問われる時代 〝地頭〟を鍛え抜き、AIを自在に使いこなせる 新時代の輝く人財となる!
AIが社会や仕事を大きく変え始めている今、「何をどう学ぶか」が、これまで以上に問われています。〝受験の天王山〟と呼ばれる夏休みは、受験生はもちろん、高2生、高1生にとっても、一年で最もまとまった時間を活用できる大切な時期です。だからこそ、これから生きていく時代と、本当に力になる学びとは何かを、改めて考えてもらえたらと思います。今回は高校生に向けて、東進の永瀬昭幸理事長からのメッセージをお届けします。
揺らぐ「とりあえず大学」本当に意味ある学びとは
今年の東京大学の入試問題を東進がAIに解かせたところ、合格ラインを大きく超える8割以上の得点率となり、満点の科目もありました。さらにその圧倒的なスピードに改めてAIの実力を実感しました。日本経済新聞では、AIの進化で事務職を中心に「文系人材が80万人余剰する」との予測や、財務省が2040年を目標に「私立大学約250校の削減」を視野に入れているとも伝えています。
「とりあえず大学に行けば安心」という考えはもう過去のものとなり、漫然と知識を詰め込むだけの学習も、その意味は薄れていくでしょう。
君も心のどこかで感じたことはないでしょうか。「この勉強は本当に意味があるのか」「これからの時代、自分には何が必要なのか」と。その問いは甘えではなく、自分の未来を真剣に考えるからこそ辿り着く、本質的な問いです。だからこの夏、考えてほしいのです。学ぶことの、本当の意味を。
学力アップを加速させ勝負を決める夏にする
そもそもAIは、使う人間がいなければ価値を創造できません。大切なのは、この強力なツールを使いこなし、社会の課題を解決していくこと。その基盤となるのが「地頭」です。
解法が分からなくても最適解を導き出す、本質的な思考力の持ち主を「地頭が良い」と呼びます。その中核をなすのが「直観力」。単なる勘ではなく、全体を俯瞰し、多様な情報を関連づけ、本質を瞬時に察知する力です。それは生まれつきではなく、幅広い知識を深く学ぶことで鍛えられる。だからこそ受験勉強は地頭を磨く絶好の機会なのです。
地頭は三つの資質から成ります。第一は「柔軟な発想力」。既存の枠組みを疑い、前例のないアプローチを生み出す力は、人間しか持ち得ません。第二は「本質を問う力」。複雑な事象から構造を捉え、真に解くべき課題を抽出する力です。第三は「論理的思考力」。確かな根拠から仮説を導き、筋道を立てて検証を重ね、結論を出す。この思考のサイクルが、AIを自在に使いこなす土台になります。
論理的思考力を、最も効果的に鍛えるのが数学です。理系文系を問わずすべての人に求められる「標準言語」だと考えてください。数学を原理から捉えられれば、思考の〝型〟が手に入ります。
たとえば実用的ではないと思われがちなベクトルや微分・積分も、「方向と量」「瞬間の変化や蓄積の仕組み」といった、世界を論理的に整理し本質をシンプルに見抜く型を与えてくれます。公式を覚え使いこなすのは大前提ですが、「なぜその解法が生まれたのか」、原理まで理解する過程を踏むことで、暗記した知識は本物の力となり、未知の課題への「突破力」が養われます。
本物の知力を身につけ新時代の主人公に
地頭を磨くうえで「分かったつもり」は最大の難敵です。学んだことを人に分かるように説明することで、自分の理解の足らない部分が明確になって、より深く学び直せます。
経営学者のドラッカーは「人に教えることほど、勉強になることはない」と言います。そのため東進生に活用してほしいのが「学習終了後面談」です。自分の言葉で反芻する時間が、君の地頭を強くします。
そして何より大切なのが「志」です。志とは、夢や目標を、人生を懸けて成し遂げたい目的へ昇華させたもの。「この勉強は本当に意味があるのか」「自分には何が必要なのか」という問いに、自分なりの答えを見つけることも、その一歩です。そのために、たくさんの大人の話を聞きましょう。
東進は、科学分野の世界的第一人者や、ビジネス界のトップリーダーから直接学べる機会を設けています。本物に出会うことが、君の志に火をつけるはずです。志なき努力はただの苦役ですが、志があれば勉強は「未来を創る武器」へと変わり、爆発的な集中力と粘り強さを発揮するのです。
小さなアパートの一室から始まった東進は、今年、創立50年を迎えました。41年前、私は著書にこう綴りました。「自分はなぜ生きているのか。なぜ生かされているのか。という問いかけが自分の中にある」と。
「教育の機会均等」という理念のもと、あまねく最高の教育を届けたいと、迷いながらもそれこそ必死になって歩んできました。その道を歩み続けられたのは、志があったからにほかなりません。志の火を絶やさず困難に立ち向かえるのは、人間だけです。これからの時代、主人公はまさに君たちです。その力を蓄える夏となるよう健闘を祈ります。












