入試の多様化(学校推薦型選抜、総合型選抜)2⃣学校推薦型選抜

入試の多様化(学校推薦型選抜、総合型選抜)2⃣学校推薦型選抜
入試の多様化(学校推薦型選抜、総合型選抜)2⃣学校推薦型選抜

この記事は特集 入試の多様化(学校推薦型選抜、総合型選抜)の続きです。よろしければそちらも併せてご覧ください。


 学校推薦型選抜とは、学校長の推薦を受けた上で、調査書や面接等によって合否を判定する入試制度である。総合型選抜との最大の違いは、学校長による推薦の有無にある。また、学校推薦型選抜では、小論文、プレゼンテーション、口頭試問など、各大学が実施する評価方法、または共通テストの少なくともいずれか1つによる学力評価が必須とされている。

 以下、学校推薦型選抜の仕組みを説明する。学校推薦型選抜は、大きく「指定校推薦」と「公募推薦」に分けられる。それぞれの特徴と受験のポイントを見ていこう。


⑴指定校推薦

 指定校推薦は、主に私立大学で実施されており、国公立大学ではほとんど設けられていない。また、大学から推薦枠を与えられた高校の生徒しか出願できない。そのため、まずは自分の通っている高校が、志望大学の指定校推薦の対象になっているかどうかを確認する必要がある。指定校推薦は、毎年変更されることがある。また、高校ごとの推薦枠の人数も決まっているため、推薦を受けるには、校内選抜で高校の代表に選ばれなければならない。つまり、指定校推薦における競争相手は、同じ高校に通う同級生ということになる。校内選抜の基準は高校によって多少異なるが、基本的には、高1から高3の1学期までの成績が重視される。また、部活動や生徒会活動などの学業以外の活動、出席日数、授業態度なども含め、総合的に学校の代表としてふさわしい生徒かどうかが評価の対象となる。したがって、指定校推薦を目指す場合は、日々の努力が重要である。 

 また、指定校推薦は、大学と高校との信頼関係のもとに成り立っている制度であり、原則として入学を辞退することはできない。本当に自分が進学したい学校かどうかを事前に十分調べ、後悔のない選択をしよう。

 さらに、指定校推薦で推薦を受けるということは、高校の代表になるということでもある。例えば、大学入学後の成績が振るわない場合、翌年以降に推薦枠が見直され、場合によっては、指定校推薦枠自体がなくなる可能性もある。後輩に迷惑をかけないためにも、自覚をもって推薦を受けるようにしよう。


⑵公募推薦

 公募推薦は、大学が求める出願条件に合致し、学校長からの推薦があれば、どの高校からでも出願することができる。大学・学部ごとに出願資格が異なるので、自分が出願資格を満たしているかどうか、募集要項で必ず確認しよう。

 出願資格は主に、高1から高3の1学期までの成績、出席日数、部活動・生徒会活動、資格(英検など)、ボランティア等の実績などである。国公立大学では学習成績の状況(評定平均値)4.0以上などが要求されていることもある。私立大学では学習成績の状況(評定平均値)3.5以上としているところも多いが、難関私立大学では国公立大学と同様の基準となっている場合もある。(「学習成績の状況」「学習成績概評」はコラム参照)

 選考は、志望理由書や調査書、推薦書などの書類審査と、面接試験、小論文試験などによるものが多く、共通テストを課す場合もある。国公立大学の学校推薦型選抜は公募制がほとんどで、私立大学に比べて募集人員も少ない。

 また、公募推薦には地域枠推薦やスポーツ推薦などさまざまな種類がある。医学部医学科では、地方の医師不足緩和のため、卒業後に一定期間地元の医療に従事する等の条件で、地域枠推薦が実施されている大学もある。スポーツ推薦では、実技試験が課される場合が多い。

 近畿地方の私立大学では年内入試である公募推薦の志願者が増加傾向にあり、一般選抜の志願者数が減少している。表2は、入試難易度で関関同立(関西大・関西学院大・同志社大・立命館大)に次ぐ、産近甲龍(京都産業大・近畿大・甲南大・龍谷大)の公募推薦の志願者・合格者の推移である。龍谷大は、志願者数で前年度比122.7%と増加した。また、京都産業大では、合格者数が前年度比109.3%であり、3年連続の増加となった。公募推薦では、他大学との併願ができること、合格発表が早期であることから、受験生の人気を集めている。

 なお、自己推薦を実施する大学もあるが、学校長の推薦を必要としないものであるため、厳密には学校推薦型選抜には含まれず総合型選抜に分類される。

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