大学入試の基礎知識⑤
一般選抜(共通テスト、個別学力試験)
一般選抜は、主に学力試験による入試であり、通常「大学入試」といえば一般選抜をイメージすることが多い。国公立大学では、1次試験として共通テストを課し、2次試験として大学独自の試験を課している。私立大学では、主に大学独自の試験のみで合否を判定する方式と、共通テストの成績を利用して判定する方式とがある。
⑴大学入学共通テスト
2021年度入試から始まった共通テストの出題形式は、マークシート方式である。センター試験同様、アラカルト方式(各大学・学部が合否判定に用いる教科・科目を自由に設定できる方式)を採用している。
地理歴と公民は、試験時間上両者をあわせて1教科として扱い、最大で2科目受験することができる。2科目選択して解答する場合、試験時間130分のうち前半60分で解答する科目を「第1解答科目」、答案回収のための時間10分を挟んで、後半60分で解答する科目を「第2解答科目」と呼んでいる。大学が合否判定に用いる地理歴史・公民の成績が1科目だけのときに受験者が2科目解答した場合、「第1解答科目」の成績を利用するか、「高得点の科目」を利用するかは大学・学部によって対応が分かれているので、事前に十分確認する必要がある。
理科については、試験時間区分は2つに分かれ、理科①として「基礎を付した科目」、理科②として「基礎を付さない科目」が出題される。受験者は、次に示すA~Dのいずれかの方法で受験する科目を選択することができる。
A:理科①から2科目
B:理科②から1科目
C:理科①から2科目及び理科②から1科目
D:理科②から2科目
なお、大学が合否判定に用いる理科②の成績が1科目だけの場合の扱いは地理歴史・公民の場合と同様である。
「⑵国公立大学の一般選抜」に続く...