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変わる大学入試で求められる力 大学入試新時代

変わる大学入試で求められる力 大学入試新時代
変わる大学入試で求められる力 大学入試新時代

ここでは、総合型選抜・学校推薦型選抜指導のエキスパート、東進の正司光範先生にこれからの大学入試で求められる力について聞きました。


大学での学びとつながる大学入試へ

 2022年4月から、高校では、学習指導要領が大学改革と連携した新課程に移行しました。それに伴い、2025年以降に実施される大学入学共通テストは、現在の6教科30科目から7教科21科目へと変更されます。これが2025年の入試改革といわれるものです。新学習指導要領では、主体的・対話的で深い学び、いわゆるアクティブラーニングや 探究の時間に力点が置かれています。これらの学びの変化と、大学入試で問われる力が深く結びつきます。

 2025年からの大学入試で変わるのは、入学試験の時点で、大学4年間で専攻分野の学問をマスターできる資質があるかどうかを測られるようになることです。なぜ、高校で主体的・対話的な学びやアクティブラーニングが行われるようになったのかというと、大学での研究や学びから逆算しているからだといえます。今までの大学入試では、主に高校の指導要領をどの程度理解しているのかが問われていました。今後もこの姿勢を前提としながらも、大学で学ぶうえで必要なセンスを身につけているかどうかが問われるようになるのです。


推薦入試で顕著な多様性の確保

 大学で学ぶうえで必要な力やセンスが一般選抜よりもより大きく測られるのが、総合型選抜(旧AO入試)と学校推薦型選抜(旧推薦入試)です。国立大学を含めた入試全体で推薦入試の割合が高まっており、2020 年で入試全体の定員で約33%だったものが、2020 年には47%まで上昇し、今後も増加が見込まれます。前述の二つの推薦入試で主に問われている力が①オリジナリティ②教養③学問的資質の三つです。推薦入試は一般入試の点数だけでは測れない「多様性を確保するための入試」。大学は多様な学生構成を実現して、豊かな学びの場づくりを目指しています。オリジナリティ、教養、学問的資質は、先天的な才能や家庭の経済状況で左右されるものではありません。自分の好きや興味をどこまで掘り下げて、磨きあげられるかにかかっています。

 最後に、学問的資質や感性が磨かれる、ぜひ高校生に読んでほしい名著を紹介します。大学入試で生きる力になるだけではなく、人として大きく成長させてくれることでしょう。


正司先生が高校生におススメする学問的資質や感性が磨かれる名著


■『夜と霧』ヴィクトル・E.フランクル 著

著書のフランクルがナチスの強制収容所に入れられた体験をもとにした内容。過酷な状況で生き延びた人たちの様子が描かれている。


■『愛するということ』エーリッヒ・フロム 著

愛されることで人間は満ち足りていくのか。人を愛するとはどのようなことなのか。心理学にも通じる内容。

■『生の短さについて』セネカ 著

 皇帝ネロの先生として生きたセネカによる著書。人生の儚さ、短さについて書かれた一冊。


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