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東進の実力講師 林修先生にインタビュー①  大学入試におけるご父母の接し方 AI時代の受験勉強 ~親が子にできること〜

東進の実力講師 林修先生にインタビュー①  大学入試におけるご父母の接し方 AI時代の受験勉強 ~親が子にできること〜
東進の実力講師 林修先生にインタビュー①  大学入試におけるご父母の接し方 AI時代の受験勉強 ~親が子にできること〜

転ばぬ先の杖ではなく転んだ先のケアを

 僕は、「一人で歩けない子どもにしてはいけない」と考えています。長年講師として教壇に立ち、多くの生徒とその親を見てきました。どんなに学力的に優秀でも、伴走者がいなければ走れない、走る方向がわからない子どもは、志望校合格がゴールになってしまうことが多いように思います。 僕の両親は、独立心が強くて人の言うことを聞かない僕の性格を認めてくれていました。幼い頃から「勉強をしなさい」と言われたことは一度もなければ、勉強を教えてもらったこともありません。高校では、先生との話し合いもすべて自分で行っていたので、親は結局、一度も学校に来ませんでしたね(笑)。ただ、幼い頃に、父に「負けていられない」と思った記憶があります。父の書庫には世界中の名だたる文学作品が並んでいたのですが、本を開くとどれもびっしりと書き込みがあり、しっかり読み込んであったんです。僕も負けてはいられない―そう思って夢中で本を読みましたね。   

 親として子どもに失敗してほしくないと思うのは当たり前です。ただ、転ばぬ先の杖ではなく、転んだ先のケアも考えてほしいんです。たとえ「転ぶかもしれない」と思っていても、ときには転んだ方がいいこともあります。転んで立ち上がった経験が一人で歩ける力の源泉となります。もっとも、転ばないように一生親がケアを続けるとおっしゃるなら、話は別ですが。


社会で必要な二つの力「解決」と「創造」

 僕の同級生の中には、年齢的にも銀行の頭取になったり企業のトップになったりする人が出てきました。大学卒業後の人生を見てみると、偏差値よりも、その人の能力が社会での活躍を左右しているように思います。

 僕が考える社会で必要な能力は二つ、「解決」と「創造」です。 「解決」は問題解決能力がある人。こちらのタイプは、絶えず時間と戦い、管理していく必要があります。私自身もこのタイプですが、実は、時間内で答えを導き出す受験勉強は、この解決能力を高めるためには非常に役立ちます。 

 一方で、「創造」はゼロからイチを生み出すクリエイティブな能力。エジソンの名言に「決して時計を見るな。これは若い人に覚えてもらいたいことだ」という言葉があります。これは、時間のとらわれていてはゼロからイチを生み出すことはできない、時間に縛られずに自由に考え没頭することが重要だ、と僕は解釈しています。 

 この二つにおいては、時間とのかかわり方が正反対です。現代は、今までになかった新しい仕組みやサービスを生み出す企業が、世界中の人々の支持を得て台頭しています。前時代の考えに縛られない、「創造」する力がますます重要になっていると思います。


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