


高校生のための未来研究 モビリティ編①
(2023.09.20)


モビリティとは
モビリティ(Mobility)とは、陸・海・空の移動や輸送をするために使われる乗り物を指す。陸であればクルマ・バイク・電車・バス、海であれば船舶、空であれば飛行機などが主にモビリティと呼ばれ、モビリティに関わる部品メーカーを含めてモビリティ業界と呼んでいる。
しかし、近年、モビリティという言葉が持つ意味は拡大。移動するために使われる乗り物という意味から、移動や輸送によって新しい体験や機会を生み出すこと、もしくは移動によって社会課題を解決できる乗り物という意味へと広がっている。クルマであれば乗る楽しさや心地よさに加えて、移動中にVR映像などのエンタメコンテンツを楽しむなどの感動的な体験を得られること、空の乗り物であれば、災害時にドローンが救助者を探索するなどの社会的価値を生み出すことが重視されつつある。
つまり、乗り物は、モノ(クルマ)だけではなくコト(体験)を中心に考えられるようになったのである。新しいコトを生み出すには、業界の垣根を飛び越え、IT・電気・エンタメ・旅行・観光などの広い業界と協業する必要がある。業界単独では、それらを開発するリソース、アイディアや視点の数に限りがあるためだ。これからの自動車・輸送関連業界は、乗り物だけではなく、ITやサービス業などを含めたモビリティ産業になっていくと予想される。モビリティはこれまで以上に社会に大きなインパクトを与える存在となるだろう。
