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社会を変える データサイエンス①  電気通信大学 原田 慧先生

社会を変える データサイエンス①  電気通信大学 原田 慧先生
社会を変える データサイエンス①  電気通信大学 原田 慧先生

 データサイエンスとは、目的ではなく手段――。これがビジネスの世界でデータサイエンティストとして活躍してきた原田慧先生の考え方です。ネットショッピングで「おススメ商品はこれです」などと表示されるのも、経路探索で最適なルート示されるのもデータサイエンスの技術が生かされている。大切なのは「データサイエンスを勉強するだけでなく、実社会で生かせてこそ何かに役立つアウトプットだ」と原田先生は語ります。


データから 新たな知見を導き出す

 企業で働いていたときは、データサイエンスの国際的なコンペ『Kaggle』に参加していました。2015年の大会では、私の率いるチームが世界2位になっています。この年はオンライン講義の受講者が離脱するかどうかを予測する課題に取り組み、競いました。評価は予測精度によって測定されます。

 データサイエンスとは、このように膨大なデータの中から何らかの役立つ知見を導き出すための手段です。したがって成果を社会で実用化するためには、サイエンスとビジネスの共同作業が必要です。ただ最近では、驚異的な勢いでAI技術が進歩しているため、新しい技術を理解しつつ、新しいビジネス活用も考える必要があり、リードできる人財が不足しています。そこでD×2(デンツー)プログラムでは、データの解析から活用まで「全部、一人でやる」くらいの意気込みを持つリーダー育成を目指しています。


データは嘘をつかない、けれどデータを使えば嘘をつける

 データサイエンスでは、統計をよく使います。ただし、データの集め方に問題があったり、データそのものが間違っていたりするので注意が必要です。さらに正しいデータを使っていたとしても、その結果で素人をだますのはとても簡単です。

 考えるべきは、データを使って何かを予測する場合なら、データの背後に何があるのか。つまり本質を事前に見極めておく心がけが必要です。仮にスマホの普及率を調べるとき、ネットでリサーチするとどうなるでしょうか。回答できる人は基本的にすでにスマホなどでネットを使いこなしている人だから、データには当然偏りがあるでしょう。結果的にスマホの普及率がほぼ100%となっても、それが正しいかどうかはよく考える必要があります。


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