


合格を引き寄せるための夏の過ごし方


夏の計画を立てる前に、難関大現役合格のために夏をどのように過ごしたらいいのかを知っておこう。ポイントを確認して、夏の学習計画を考えよう。
POINT1 難関大現役合格は夏の演習がキーポイント
難関大学に現役合格するための学習スケジュールとして、高3生は現時点で入試範囲の学習が修了しているかどうかが大きなポイントだ。未修分野が残っている科目は、今この瞬間からスパートをかけ、夏の間に終わらせよう。全範囲が修了している場合は、この夏で徹底した過去問演習を行うことが9月以降の志望校対策に特化した学習を行うための足掛かりとなる。そして9月以降の志望校対策が、入試本番に実力を発揮するための土台となる。
7月末までに共通テストの対策を、また同時進行で8月末までに志望校の過去問演習を行おう。
過去問は10年分。共通テスト対策としては、4年分の過去問、2回分の試行調査はもちろん、センター試験の過去問も有効だ。東進生は「過去問演習講座 大学入学共通テスト対策」で情報Ⅰを含む新課程共通テストに対応したオリジナル問題にも取り組め、本番を想定した演習が行える。
さて、資料1は難関大現役合格者に、共通テストでもっと得点するためにやっておくべきだったことを聞いた結果だ。上位は「解くスピードを上げる」(56・4%)、「問題演習量を増やす」(39・8%)「ケアレスミスをなくす」(30・8%)と続いた。共通テストでは、「思考力・判断力・表現力」を問う問題が増え、文章量が増加した。それに伴い、試験時間が足りないと感じた受験生が多くいたようだ。新課程共通テストでは、より気を付けなければならない。文章を速く読むことも意識してほしい。
後悔しないために必要なことは徹底した演習だ。演習を繰り返して、最高の結果を出せるよう、この夏の学習を頑張ろう。

POINT2 朝型の生活サイクルで勉強を習慣化
計画を立てたら、次は即実行だ。夏休み前までにやること、夏休み中にやることをそれぞれ決めて実行に移そう。スケジュールを立てることに多く時間を割くのは避けたいが、あらゆる想定をしておく必要がある。学校で授業がないときは仮に12時間勉強できるとして、何日間・何時間の時間を確保できるかを夏休み前に確認しておこう。
毎日12時間の勉強をするためには、学校がある日や入試本番の日と同様に朝型の生活サイクルを維持し、規則正しい生活を送る必要がある。体調管理も受験勉強の大切な要素だ。今のうちに生活のリズムを作っておくために、まず朝は「早起き」をすること。そして、勉強の開始時刻と終了時刻、休憩時間や睡眠時間を決めて、習慣化しよう。「次の休憩は○時○分から○分間」と決め、それまで勉強を進めることで、メリハリがつき集中力も高まり、効率も上がる。やることを決め、実行し、習慣化することが夏を有効活用する重要なポイントだ。
POINT3 高3生は過去問演習を本格化高2生・高1生は基礎基本の徹底
入試は受験科目の合計得点で決まる。高校の授業や科目にもよるが、教科書の全範囲が修了するのは高3の秋から冬であることもある。しかし、共通テストや入試が本格的に始まるのは高3の1月だ。高3生は入試全範囲をいかに早く修了し、夏に過去問演習を徹底できるかどうかが、9月以降大きな差となって表れる。
共通テストに関して資料2を見てほしい。センター試験の英語の総語数は2012年から2020年まで4000~4300語で推移してきた。しかし共通テスト初年度では約5500語、さらに2024年は約6300語と増加した。英文量が増えるなかで、取捨選択し、正しく読み進めるためには、やはり基礎力は欠かせない。高2生・高1生は主要科目の基礎力を早期に完成させることを目標に学習を
進めよう。
例えば、東進生なら「高速マスター基礎力養成講座」の「共通テスト対応英単語1800」を7月末までに、数学ならⅠ・Aの学習を8月末までに修了するなど具体的な目標を立てることも忘れずに。
