全国統一高校生テスト

未来を拓く人材育成名古屋大学②

未来を拓く人材育成名古屋大学②
未来を拓く人材育成名古屋大学②

本記事は、未来を拓く人材育成名古屋大学①の続きの内容です。こちらも併せてご覧ください。


研究や起業に必要な基礎力を培う

 近年の環境の変化に対応するため、教養教育も大きく組み替えてきました。1年生全員の必修として力を入れているのが、コモンベーシック教育とアントレプレナーシップ教育です。コモンベーシックではデータサイエンスと外国語、それも英語の基礎力に加えて第二外国語についても文化的背景を含めてしっかり学びます。

 一方のアントレプレナーシップ教育、つまり起業マインドを育成するための教育については、昨年4月に開設したディープテック・シリアルイノベーションセンターが、全学部を対象とした教育を担うようにしました。

 また、本学が中心となり東海地区の大学で推進しているTongali(トンガリ)では、地域全体でのアントレプレナーシップ教育と起業支援に力を入れています。名古屋大学ではさらに、愛知県が開設する国内最大級のスタートアップ支援拠点「STATION Ai」との連携を推進し、そこを舞台にシンガポール国立大学と協力して両大学学生がインターンシップなどを通じて起業を学ぶ環境を用意しています。

 これらの学びを通じて、文系の学生は、その多くが留学などを経験しながら4年間で卒業して企業や官公庁等へ就職、理系の学生は約8割が大学院に進学します。2年間の博士前期課程(修士課程)で社会に出ていく学生も多いですが、研究の未来を担う博士を育てるため、博士後期課程の学生には手厚い経済支援メニューが用意され、過半数の学生が生活費を気にせず勉学に専念できる環境を整えています。


人にしかできない「失敗」のススメ

 ChatGPTに代表される生成AIが登場して、世の中が大きく変わろうとしています。急激な変化の波の中で何より問われているのが、人間の役割です。皆さんにはぜひ、人間にしかできない創造とは何かを考えてほしい。すでにある情報を集めて分析する作業は、AIに任せればいいのです。けれどもAIにはオリジナルなものを生み出す力がありません。

 人がゼロから新たなものを創造するためには、失敗もする必要があります。極論すれば、人は失敗からしか学べないし、成功体験はともすると人を誤った方向に導きかねません。AIを超えた新たな創造は、失敗からしか生まれないのです。そして思う存分失敗できるのが、大学生の特権です。ノーベル賞を受賞した天野浩先生は、青色の鍵となる結晶を作り出すために、1500回もの失敗を繰り返しました。

 一度や二度失敗したからといって諦めるのではなく、チャレンジし続けてください。挑戦とは、突き詰めれば自分とは何かを問い続ける作業です。その繰り返しの中から自分にしかできない何か、すなわち独創性(オリジナリティ)が湧き上がってくるのです。

 独自のテーマを模索し、挑戦し、そして失敗して学ぶ。研究でも起業でもなんでも構いません。自分にしかできないテーマを見つけたら、思い切って挑んでいく。そこからの学びを糧として、ぜひ勇気ある知識人に育ってください。


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