京都大学 未来を拓く人材育成②
(2024.08.20)
大学入学は自分を初期化するチャンス
学部時代でもできる限り、さらに大学院まで進んで学位を取得したら必ず海外に出るよう勧めています。同じ研究室に所属し続けて、ノーベル賞を受賞した研究者など一人もいません。できる限り早い段階で、とにかく一度は海外に出るべきです。
世界には、同じ世代で同じテーマを研究していながらも、まったく考え方の異なる人たちがたくさんいます。そのような人たちとの交流が自分の世界観を広げ、思考力を深めるとともに多様性を養ってくれます。医学部では4年生になると、「マイコースプログラム」といって、すべての学生がそれぞれ希望する研究や自己研鑽を行うための期間が最大で約3カ月設けられていて、その選択肢としても海外留学を勧めていますし、ほかの学部でも短期留学をサポートする制度が整備されています。学部時代ならホームステイでも良いので、とにかく日本の外に出て刺激を受けてください。
大学入学は、これまでの自分をリセットする絶好のチャンスです。この機会を逃さず、新しい目で社会を見つめ直し、新たな自分を見つけてください。入学前に考えていたものとはまったく違うテーマにこそ、ぜひチャレンジしてほしい、と思います。
気分を一新し挑戦する場として「千年の都」京都には、ほかの都市にはないメリットがあります。街中に千年前と変わらぬ風景を残す一方で、新しい自由な取り組みを応援し続けてきた街でもあります。そのような自由な空気の中で、自分なりの研究を掘り下げてください。