デジタル時代のパスポート 社会を変える Data Science➀
(2024.09.20)
社会を変える Data Science 早稲田大学
早稲田大学では2017 年に「早稲田大学データ科学センター」を設立し、全学部・研究科の学生が専門レベルでデータサイエンスを学べる環境を整えました。「理系・文系を問わずあらゆる専門分野の学びを、データサイエンスと融合することが重要」と語る所長の松嶋敏泰先生、カリキュラムを作成した野村亮先生にお話を伺いました。
松嶋 敏泰先生
野村 亮先生
早稲田大学データ科学センター 教授。1998年早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。早稲田大学理工学部助手、青山学院大学理工学部助教、専修大学ネットワーク情報学部教授を経て現職。研究内容は情報理論、情報源符号化、シャノン理論。
専門分野の学びをデータサイエンスと融合し困難な課題に挑む
科学が可能にした人類の飛躍的発展
現在、日本の大学の多くにデータサイエンスを学ぶ学部・研究科が設置されています。しかし「データサイエンスとは何か?」をしっかりと定義している大学は少ないようです。データサイエンスというと、プログラミングやアプリ等の知識やスキルを学ぶことと考えられがちですが、それらはあくまで「ツール」に過ぎません。早稲田大学は、データサイエンスを「データから論理的な意思決定を導く科学」と定義し、すべての学問分野と融合させる教育を進めています。
この200年間における人類の飛躍的な発展を支えてきた基盤は、科学に他なりません。科学とは、論理と事実に基づいて、未知の現象の背景にある仕組みを解き明かす営みです。自然科学や工学の進歩によって、今日私たちは数世代前に比べて圧倒的に豊かで便利な暮らしを享受できるようになりました。