多様化する学び(専門職大学、通信教育課程、海外留学での学び)①
(2024.09.30)
今回は「多様化する学び」として、5年前に制度が始まった専門職大学について紹介する。
受験勉強に打ち込んでいると、特定の「大学」に入学することだけが高校卒業後の進路の正解だと考えてしまいがちになるかもしれない。しかし、実際にはさまざまな進路が存在し、いずれも自分にとっての正解となりうる。
今回の特集で、多様な学びの形があることを知り、自分にとって最適な進路選択につなげてもらいたい。
1 専門職大学での学び
⑴専門職大学とは
専門職大学は、2019年4月に始まった新しい高等教育機関である。特定の職業のプロフェッショナルになるために必要な「知識・理論」と「実践的なスキル」の両方を身に付けることのできる、新しい大学として、現在は20校の専門職大学が存在している。専門職大学は、従来の大学と専門学校の長所を組み合わせた新たな教育機関として位置づけられており、実務家教員による指導や長期の企業内実習により実際の現場で必要とされる知識や技術を学べる一方で、関連する他分野や教養教育などの、1つの専門にとどまらない学びにより応用力を身につけられるといったように、理論と実践をバランスよく学べることが特徴である。また、卒業時には「学士(専門職)」の学位を授与されるため、大学卒の人材として就職や大学院進学、留学が可能である。
図1 専門職大学の概要図
出典:文部科学省「専門職大学・専門職短期大学の概要・特色」
表1 専門職大学一覧
出典:文部科学省ホームページ