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多様化する学び(専門職大学、通信教育課程、海外留学での学び)②

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多様化する学び(専門職大学、通信教育課程、海外留学での学び)②

本記事は多様化する学び(専門職大学、通信教育課程、海外留学での学び)①の続きの記事です。こちらも併せてご覧ください


⑵専門職大学設立の背景と目的

専門職大学制度は、高等教育を取り巻く状況の変化に対応した人材育成を求める社会的要請に応えるものである。経済・社会の面では、AIの急速な発達にともなう第四次産業革命や国際競争の激化に伴う産業構造の急激な転換の只中にあり、どのような職業が主要となるのか、廃れていくのかといった、職業の盛衰サイクルの短期化と予測の困難化が進んでいる。また、日本国内では少子高齢化による生産年齢人口の減少に伴い、労働生産性の向上が求められている。さらに、就業構造も専門的・技術的職業の人材需要増が見込まれているように、ジョブ型雇用へのシフトがすすむ一方で、企業が人材教育のために支出する教育訓練費は縮小しているなど、これまでと状況が大きく変化している。

一方、高等教育の面では、大学に対して、より積極的な社会貢献が期待されており、変化の激しい社会に対応できる人材や成長分野を担う人材の育成が求められている。そんな中で、産業界等が大学卒業者に期待する能力のニーズと大学教育で養成される能力のミスマッチの解消や、実社会とのつながりを意識した実践的な教育へのニーズが高まっている。加えて、高等教育への進学率上昇に伴って、学生の資質やニーズの多様化に応じた、大学の機能別分化が必要となっている。

これらの社会的要請、すなわち、理論的裏付けのある高度な実践力を強みとして、専門業務を牽引し、変化に対応して新たな価値を創造できる人材の育成が求められている状況で、質の高い実践的な職業教育を制度的に義務付けられた新たな高等教育機関として、専門職大学等が創設された。


⑶専門職大学での学びの特徴

専門職大学での学びの特徴は以下のようになっている。


産業界と連携し、豊富な実習で「高度な実践力」を身に付ける

■授業の約3分の1以上は実習・実技


■このうち企業等での実習は通算600時間以上(4年制の場合)。実際の現場で活きた知識や技術を学び、問題解決できる思考力も養う


■教員の4割以上は実務の経験を有する実務家教員で、企業現場の最新の活きた知識や新たな価値を創造するための考え方を教育


■大講義室等での一斉指導中心の授業ではなく、原則40人以下の少人数授業


■産業界や地域の関係者等で構成される「教育課程連携協議会」の意見を教育に反映し、産業界や地域が求める人材を育てる


理論と実践をバランスよく学ぶ

■理論に精通した研究者と、経験豊富な実務家の両方から、授業を受けられる


■座学で学んだ理論の知識を豊富な実習等での実体験を通じて定着・発展させる


多様な分野も学び、「豊かな創造力」を身に付ける

■「展開科目」で主となる分野と異なる分野についても学び、専門分野のノウハウを他分野に展開したり、融合させたりする能力を身につける


このように、専門職大学はやりたい仕事、なりたい職がすでに決まっている「スペシャリスト志向」の学生や、高度な実践力を身に付け、成長分野や地域産業の変革の担い手となりたい学生、専門高校で学んだ経験を活かして進学したい学生などに適した大学である。


⑷既存の大学との違い

専門職大学と既存の大学との違いを表2にまとめた。一般の大学は、専門教育と教養教育や学術研究を併せて行うという機関の性格から、比較的、学問的色彩の強い教育が行われる傾向にある。 一方で、専門職大学は、産業界と連携した豊富な実習・実技の機会を用意したり、実務家教員の割合が定められていたりといったように、特定の専門職業人を養成することに大きく比重を置いている。


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