2025年度大学入試(新課程入試)の概要④
本記事は2025年度大学入試(新課程入試)の概要③の続きの記事です。こちらも併せてご覧ください。
2025年度入試の変更点で最も影響の大きい新教科の『情報』については、ほとんどの大学が共通テストの『情報Ⅰ』を利用する形で導入しており、個別試験で独自問題を用意する大学は少ない。
国立大学では国立大学協会が示した『情報』を含む6教科8科目を課す方針もあり、多くの大学が共通テストの受験科目として『情報Ⅰ』の受験を必須としている。また、北海道大のように受験は必須だが基本的に配点は行わないとしている大学も少数あるが、ほとんどの大学で『情報Ⅰ』の成績に配点している。ただしその配点状況にはばらつきがあり、2025年度入試に関しては他の科目よりも合計点に与える影響が小さくなる傾斜配点が設定されている大学も多くみられる。
公立大学でも同様に共通テストの科目として『情報Ⅰ』の受験を求める大学が多いが、公立大学協会は大学判断に任せているため、大学や学部、日程によって選択科目の1つであったり、受験の必要がなかったりといった場合もみられる。
私立大学では共通テストを利用する入試方式の中で、選択科目の1つとして『情報Ⅰ』が追加される形がほとんどである。共通テストを利用した入試を実施していない慶應義塾大では総合政策学部と環境情報学部の一般選抜で選択教科『情報および数学』の一部として『情報Ⅰ』『情報Ⅱ』が試験科目として設定されている。
詳細は東進ホームページ(下記URL)で確認してほしい。
【国公立大学】
https://www.toshin.com/shingaku_info/shinkatei/search.php
【私立大学】
https://www.toshin.com/shingaku_info/shinkatei/search2.php
地理歴史については、個別試験で課す大学では共通テストと同様に「歴史総合・日本史探究」「歴史総合・世界史探究」のように日本史・世界史のどちらを選ぶ場合にも歴史総合が試験範囲として含まれる大学が多い。
数学については、ベクトルが「数C」に移動となったものの、試験範囲としては文系学部・学科についても引き続きベクトルが出題される大学がほとんどである。
なお、個別試験での経過措置については、2025年度入試については新課程・旧課程の共通範囲から出題するといった形での配慮を行う旨を発表している大学が多くみられる。逆に旧課程を履修した受験生のための独自問題を用意する大学は少ない。
これらの予告については今後更新される可能性がある。最新情報については大学入試センターや各大学のウェブサイト等からチェックするようにしたい。