社会を変えるDATA SCIENCE 一橋大学②
(2024.11.15)
本記事は、社会を変えるDATA SCIENCE 一橋大学①の続きの記事です。
実際の地域社会と連携しながら学べる
ソーシャル・データサイエンスの基盤となるのは、統計データです。しかし、データの集め方や解釈には注意が必要です。 例えば、スマートフォンの普及率をオンラインで調査すると、回答者はすでにネットを使いこなしている人に偏るでしょう。 結果的に普及率がほぼ100%となっても、それが正しいかどうかはよく考える必要があります。 大切なのは、データを 使って何を明らかにしたいのか、本質を事前に見極めておくことです。その点、私たちの学部・研究科の特徴は、実際の地域社会と連携しながら学べることです。1年生向けの必修科目では、リビングラボを中心に、地域のさまざまな団体と協力して、フィールドワークを行います。 学生たちは、国立市役所や社会福祉協議会、観光まちづくり協会など、多様な組織から地域課題を聞き取り、解決策を提案します。この過程で、データ分析のスキルだけではなく、コミュニケーション能力や課題発見力も磨かれていきます。
広い視点を持った ソーシャル・データ サイエンティストに
私が目指しているのは、 データサイエンスのスキルを持ちながら、社会の本質的な課題を見抜き、 解決策を提案できる人材の育成です。ですので、若い皆さんには、今から世の中のことにたくさん関心を持ってほしいですね。 自分が今いるところだけが社会ではありません。 広い視点と柔軟な捉え方を持って学びを進めていってほしいと思います。 将来的には、それぞれの組織の中でリーダー的な役割を担う人材になることを期待しています。 ジェネラリスト的な軸を持ちながら、その中で専門性を深めていく。そういう卒業生が繋がっていくと、おもしろい化学反応が起きるのではないでしょうか。