君の未来を考えるセミナー特別編 ~失敗を恐れない、挑戦者になろう!~②
失敗を恐れない、挑戦者になろう!
講演タイトル>>起業家精神で切り開く!未来を創る勇気 – 挑戦と成長の物語 –
本記事は、君の未来を考えるセミナー特別編 ~失敗を恐れない、挑戦者になろう!~①
の続きの記事です。こちらも併せてご覧ください。
【若いうちの経験は圧倒的財産 起業して損することは何もない】
タイミーが今年7月、時価総額1千億円以上で上場した。社長の小川嶺氏はまだ27歳だ。
「小川さんは、大学3年で僕に会いに来て、タイミーのビジネスモデルを説明してくれました。僕が意地悪な質問をしても、彼はすらすら答えたんですね。本当によく考えていると思ったので、その場でベンチャーキャピタルに電話をして『おもしろい学生がいるので、ちょっと話を聞いてあげてくれないか。なんなら出資をしてくれないか』と紹介したのが、彼との出会いでした」
ほかにも、VTuberグループ「にじさんじ」を運営するANYCOLORの田角陸氏や、AIカフェロボット「root C」などを手がける New Innovationsの中尾渓人氏など、多くの20代起業家と大櫃先生は交流がある。
「彼らは、日本にインパクトを与えたい、世界に勇気を与えたいと本当に努力しています。僕は頭が下がります。こういう若者がたくさん出てきていることをぜひ皆さんに知ってほしい」
デジタル社会では、企業内外を問わず優秀な人財と協業し、イノベーションを起こす、オープンイノベーションの重要性が高まっている。しかし保守的な大企業は、期待どおり進まないケースが多く、経営トップは危機感を持っている。
「だからこそ、皆さんのような若い発想が求められるんです。変革の時代を生き抜こうとする企業は、若い人がつくるスタートアップと組む、あるいは買収して、新しい産業を生む原動力にしている。それが世界的な潮流です。皆さんがもつフレッシュなチャレンジ精神が、大企業の旧弊を突破すると期待しているからなんです」
大学発のスタートアップも、2021年度調査で前年度から401社増と、増加ペースが加速している(資料1)。大学は、イノベーションの重要な起点なのだ。
「今、大学は競い合ってその特色を鮮明にしようとしています。皆さんが将来活躍したい分野を少しでも意識したなら、そこに繋がる大学、学部をちゃんと自分で選んでしい。入学してからの考えや行動が、全然違ってきますから」
今は、起業したいという大学生が増えていると大櫃先生は言う。
「起業は、失敗したら借金を一生背負っていくなんて昔の話です。今は無担保無保証で、借金は残りません。大学で起業して失敗しても、その経験は企業への就活に生きます。採用試験に応募すれば、間違いなく通るでしょう。起業経験をした人を企業は放っておきません。起業して損することなど何もないんです」
【好奇心を持って見る・聞く・話す その興味がやがて、使命感になる】
大櫃先生は、みずほ銀行渋谷支店長時代に、メルカリ起業前の山田進太郎氏をはじめ、多くのスタートアップ創業者と出会った。その仕事への情熱と姿勢に感動し、応援した先生は、若い創業者たちが成長していく姿を見ているだけで満足だったと話す。ところが、7年ほど前に世界中を回り、各地で20代の起業家たちから、事業プレゼンを受ける中で、疑問をもつようになった。
「世界の若者と、日本の若者とに差はない。なのになぜ日本にGoogleやamazonは 生まれないのか? それは、スタートアップを支えるエコシステムが、あまりにも未成熟だと気づいたのです。そこで銀行員の自分ができることを考え、エコシステム充実のために動き始めました」
スタートアップのエコシステムとは、投資家や企業、大学や政府などが協力関係を保ち、スタートアップの事業を加速させ、成長を後押しする仕組み。先生は銀行員の枠を超え、政府や大学にも働きかけを始めた。
「いつしかスタートアップは、自分の興味の対象から使命感に変わったんですね。最近はそういうことが認められ、政府のプロジェクトメンバーや委員などを務めさせていただいています」