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就職からみた大学選び⑥

就職からみた大学選び⑥
就職からみた大学選び⑥

本記事は、就職からみた大学選び⑤の続きの記事です。こちらも併せてご覧ください。


3.就職でみる大学選び


■就職活動は大学選びから始まっている

 大学選びの際に最も重要なのは、自分が「学びたいこと」が学べるかどうかである。次いで重要なのは、大学での学びが将来の目標(就きたい職業)へつながっているかである。皆さんが受験しようとする大学が、将来の目標に合った学部や学科を設け、適切な「キャリア教育」を行っているかを調べ、大学を選ぶべきである。


■大学におけるキャリア教育

 大学が行うキャリア教育の役割は2つある。1つは、主に1年次を対象とした、個々の適性を知り、就職の動機づけを行う「キャリア支援」である。具体的には自己発見診断テストやインターンシップを通して多様な業種・職業を見出し、具体的な進路を検討する機会を用意することである。もう1つは、3年次以上を対象とした「就職支援活動」である。企業説明会やOB・OGによるガイダンスのほか、エントリーシートや論文・作文の書き方指導、面接対策、資格取得講座など、就職活動に不可欠な指導を行う。こうしたキャリア教育を適切に行うことにより、就職先のミスマッチを避けることもできる。

 さて、図3は明治学院大のキャリア支援の内容である。同大では、教育目標の1つとして、「キャリアをデザインできる人間の育成」を掲げており、1年次から学ぶことのできる授業科目として「ヘボン・キャリアデザイン・プログラム」が

用意されているのが特徴的である。

 また、1年次には、「キャリアオリエンテーション」「1年生向けキャリアガイダンス」、2年次には「2年生のためのキャリアガイダンス」「大学院進学」「教員」「公務員」「民間企業」等進路別のガイダンスが実施され、進路・職業との接続が図られている。

 3年次からは進路決定に向けて、具体的な準備がスタートする。公務員セミナーの公務員採用試験対策講座、教員キャリア支援課の教員採用試験対策講座がスタート、キャリアセンターの就職活動とインターンシップのためのガイダンスや5月以降はエアライン、広告・メディア等人気職種の就職支援講座「MGキャリア講座」「就活ステップアップ講座」が順次行われる。4年次には公務員採用試験や教員採用試験に向け、直前期の課外講座や個別指導が実施され、キャリアセンターでは学生への個別支援が継続される。1年次から4年次まで手厚い支援が行われている。

 キャリア教育は、大学の評価につながる重要な要素であり、各大学が独自の工夫をしている。興味・関心がある大学について、入学案内やホームページ、オープンキャンパスなどを活用して各自確認してほしい。


図3 明治学院大のキャリア支援スケジュール

出典:明治学院大ホームページ


 ■就職活動の成功は自分次第

 近年の大学生の就職状況と、大学におけるキャリア教育の現状を解説した。キャリア教育は単に「企業への就職」だけではなく、自分自身の適性を見定め、社会で発揮するための能力を育成する意味でも重要である。志望大学に合格し、手厚いキャリア教育が用意されているとしても、その機会を最大限に活用し、大きな一歩を踏み出せるかどうかは皆さん次第である。最良の選択、最善の努力を通して、ぜひとも夢を実現してほしい。

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