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社会を変えるデータサイエンス 第九回名城大学①

社会を変えるデータサイエンス 第九回名城大学①
社会を変えるデータサイエンス 第九回名城大学①
医療情報をAIで解析 病気の発見や治療に役立てる
 レントゲン写真やCT画像などの医療情報をAIによって解析することで、病気の発見や種類の特定、さらには治療方法ごとの効果や生存率の予測を行う研究に挑む寺本篤司先生。生成AIの登場以降は、自然言語モデルを利用した診断レポートの自動生成システムの実用化にも取り組んでいます。将来は、病気を未然に予防する先制医療にもAIが活用できると考える寺本先生に、医療×データサイエンスの可能性について伺いました。


社会に役立つものを常に意識することが大切 

 高校生の皆さんでも、レントゲン撮影をしたことがある人は多いのではないでしょうか。現在はその画像を医師がチェックして、病気を診断しています。しかし、見落としなどのヒューマンエラーを100%防ぐことはできません。そこで、私の研究室ではAIをはじめとした情報工学技術を使って、病変部と疑わしき箇所を自動的に検出したり、良性・悪性を解析したりする技術を開発しています。 研究分野は全身の臓器が対象ですが、なかでも日本人男性の死因第一位である肺がんを含めた呼吸器や、心疾患などの循環器、胃がんを含む消化器、乳がんなどに力を入れています。近年の治療法の進化により、がんは治る病気となってきており、早期発見が重要です。また、肺がんや乳がんなどはそれぞれ種類(サブタイプ)があり、発見後、どの種類かを早期に絞り込めると早く適切な治療が行えます。当研究室ではAIの中でもディープラーニング(深層学習)の医療応用を積極的に行い、病変部の検出や種類を判別するための精度を高めています。

 

名城大学 情報工学部 情報工学科 教授 寺本篤司 先生 

 1996年名城大学理工学部電気電子工学科卒業、1998年同大学修士課程修了。企業で約10年間にわたり画像処理技術の開発に携わった後、2008 年藤田医科大学医療科学部講師、2012年同大学准教授、2019年同大学教授を務め、15年に渡り医療AIの研究を学生たちと行う。2023年4月より現職。人工知能の医療応用に関する研究を手がける。著書に「はじめての医用画像ディープラーニング」「医用画像情報工学」「乳がん診療に活かす やさしいAI入門」など多数。

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