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2025年度入試動向①(国公立大学)

2025年度入試動向①(国公立大学)
2025年度入試動向①(国公立大学)

 18歳人口が減少している一方で、近年国公立大学の募集人員は増加傾向が続いている。現在は一般選抜だけでなく総合型選抜や、学校推薦型選抜を実施する国公立大学も増えており、2025年度入試では、国公立大学179校中173校で学校推薦型選抜が実施され、125校で総合型選抜が実施される。特に総合型選抜の募集人員の増加は著しく、2015年度の2倍以上に増加している。

 今回は、国公立大学の2025年度入試動向について特集する。今年度はコロナ禍の影響から社会全体が抜け出しつつあることに加えて「情報」の追加をはじめとする新課程への対応など環境が大きく変わるタイミングとなる。近年の状況を理解する参考にしてもらいたい。


【1】2025 年度 国公立大学入試の動向


(1)18歳人口の減少が続く 

 2025年度の18歳人口は前年度より27,111人増加し、1,090,562人と推計されている。対して、2024年度の大学入学者数は前年度から減少し、11,162人減の613,453人となった。


(2)募集定員 

 表1は2015年度から2025年度までの国公立大学の入試制度別の募集人員の推移である。 

 国立大学の2025年度の一般選抜(前期・後期日程)の募集人員は75,819人である。減少傾向は2015年度以降続いているものの、この3年間は減少が緩やかになっている。

 一方で、総合型選抜(旧:AO入試)は7,577人、学校推薦型選抜(旧:推薦入試)は12,924人と共に前年度より募集人員が増えている。一般選抜と対照的に、総合型選抜と学校推薦型選抜については増加傾向が続いており、一般選抜の募集 人員が総合型選抜と学校推薦型選抜に転化されている形となっている。

 公立大学では、一般選抜(前期・中期・後期日程)が22,553人、総合型選抜が 1,721人、学校推薦型選抜が9,551人となり、一般選抜では減少したものの、総合型選抜と学校推薦型選抜が増えたことにより、全体では増加している。要因としては、公立大学は新設が続いていることが挙げられる。全体的に募集人員の増加傾向が続いており、募集人員の合計数は2015年には28,589人であったのに対し2025年度には33,825(独自日程を含まない)人と、5千人以上の増加となっ ている。




(3)国公立大学志願者数 

 2024年度入試の国公立大全体の一般選抜の志願者数は、423,260人と前年度とほぼ同数となった。

 グラフ2に2019年度から2024年度までの国公立大学の地域別の志願者数の推移を示した(一般選抜のみ)。東京や近畿などではコロナ禍での減少からの回復が見られる一方で、北陸や中国では引き続き減少傾向となっている。

 グラフ3には、18歳人口の推移を地域別にまとめた。18歳人口は、東京が比較的緩やかであるもののすべての地域で一様に減少傾向となっている。


(4)共通テストの出願状況~一時的に増加に転じる見通し

 共通テストの出願受付は、9月25日(水)~10月7日(月)に行われ、10月7日に大学入試センターから受付最終日17時現在の出願状況が公表された。確定値は12月上旬に発表される予定である。

 受付最終日における出願総数は、前年から19,099人増加し、484,568人(前年 度受付最終日:465,469人)であった。内訳は、高等学校等卒業見込者が423,096 人(同:403,718人)、高等学校卒業者等が61,472人(同:61,751人)であった。したがって、主に高3生が増加している。

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