


高2の3月までの基礎力修得で本番得点24.6点差


入試本番真っ只中だ。受験生は、この受験期間を通してもまだまだ成長できる。最後まで諦めずに全力を尽くしてほしい。また、新高3生にとっては、受験生としての一年がすでに始まっている。
今号では、新高3生のために大学入学共通テストに求められる基礎力の大切さと、その基礎力が入試に及ぼす影響をデータによって明らかにする。
新年度を目前に控え、受験への意識は高まっているだろうか。資料1では難関大現役合格者に、高3の1学期、高3の夏以降に最も力を入れて学習した教科を聞いた結果を、国公立大・私立大・文理の合格者別に示している。
まず、国公立大合格者が高3の1学期に力を入れていたのは、1位がともに選択科目だった。一方、私立大合格者は文系では英語が1位だった。高3の夏以降はともに選択科目が1位となったが、国公立大文系では、数学の比率が増えていた。理系は年間を通じて傾向が変わらないが、文系では英語・数学(国公立)の取り組み方に変化が見られた。時期ごとに、注力すべき科目はなにか、いつまでに仕上げる必要があるのかを今のうちにしっかり確認しておきたい。
大学入試では、本番から逆算して入試に必要な科目の学習をバランスよく立てることがより重要となる。志望校を早期に決めて、科目ごとに必要な対策を今から行っていこう。
次の資料2では英語の「基礎力」を単語・熟語・文法・例文とし、高2の3月時点での修得状況別に2024年の共通テスト本番の得点を比較した。
すると、高2のうちに単語・熟語・文法・例文すべて完全修得したグループ⑤と、単語・熟語・文法・例文すべて未修得だったグループ①では、24.6点も差があった。
基礎力とは、本質を正しく理解し、応用力を身につけるための力である。そのため、基礎=土台がしっかりしているほど、その後の学習効率が飛躍的に高まる。新高3生は、新年度を迎える前の3月末までには万全な基礎固めをしておきたい。特に英語の学習においては、音声学習を取り入れ、リーディング・リスニングをバランスよく学習していこう。
まずは、現時点で基礎力がどれくらいなのかを確認するために、2月23日(日・祝)に実施される「第1回 2月 共通テスト本番レベル模試」を受験しよう。受験後は、得点に一喜一憂せずに、今後の学習計画を立てて実行してほしい。