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2025年度国公立大学(一般選抜)の志願状況

2025年度国公立大学(一般選抜)の志願状況
2025年度国公立大学(一般選抜)の志願状況

⑴全体の概況

 国公立大学の一般選抜の志願者数の推移を見ていこう。2025年度の国公立大学全体の志願者数は428,501人で、前年度より5,241人増加した。国立大学全体の志願者数は299,739人(前年度比100.0%)で、前期日程(同100.6%)が増加し、後期日程(同99.1%)は減少している。公立大学全体の志願者数は128,762人で同104.2%と増加した。日程別に見ると前期日程(同104.2%)、後期日程(同103.1%)、中期日程(同105.7%)のすべての日程で増加となった。

表1 国公立大学の志願者数推移(日程別、一般選抜)

表1


⑵地域別の状況

 表2は大学の所在する地域別にみた国公立大学の一般選抜の志願者数の推移である。全体としては、地方の18歳人口の減少が加速していることや、国公立大学でも総合型選抜や学校推薦型選抜の募集人員増加のため一般選抜の募集人員が減少していることなどもあり、志願者数は減少傾向にあるといえる。地域ごとにみると「北海道」(前年度比99.0%)、「東海」(前年度比98.8%)で2年連続の減少となった。


表2 地域別の志願者数推移(国公立大学)

表2


⑶学部系統別の状況

 表3に、学部系統別に志願者数の推移をまとめた。「歯」は3年連続で増加、2年連続して増加したのは、「文・人文」「外国語」「社会・国際」「総合・情報」「理」「体育」であった。特に「総合・情報」が前年度比118.9%と大幅な増加であった。また、「法・政治」(前年度比104.8%)、「経済・経営・商」(同102.5%)、「看護・健康・福祉」(同101.4%)、「農・水産・獣医」(同101.0%)も増加に転じている。「薬」(同95.5%)、「工」(同98.2%)は2年連続での減少となっている。


表3 学部系統別の志願者数推移(国公立大学)

表3 表1


⑷主要国立大学の状況

 主要国立大学14大学の志願者数を集計した。14大学の合計志願者数は、前期日程75,301人(前年度比101.0%)、後期日程26,906人(同103.0%)、全体では、102,207人(同101.5%)であった。コロナ禍以降、10万人程度での推移となっている。

◇北海道大

 北海道大の総志願者数は9,406人(前年度比99.2%)と、2年連続で減少した。日程ごとに見ると、前期日程では同101.0%、後期日程は同97.0%となった。総合入試の文系では、同104.2%と増加し、理系は同100.1%と前年度とほぼ同じであった。学部別では、前期日程は文学部(同125.8%)、歯学部(同125.2%)、水産学部(同109.9%)、教育学部(同102.2%)が増加したほかは全て減少となった。後期日程では、経済学部(同80.1%)、工学部(同82.3%)で大きく減少した。一方、薬学部(同164.7%)、農学部(同112.8%)は大きく増加した。

◇東北大

 東北大の総志願者数は5,995人(前年度比105.1%)と、2年連続で増加した。日程ごとに見ると、前期日程では同104.4%、後期日程は同107.7%とともに増加した。学部別では、前年度から増加しているところが多い中、前期日程の経済学部(同94.7%)、医学部(同81.4%)、薬学部(同88.4%)、教育学部(同89.9%)は減少であった。

◇千葉大

 千葉大の総志願者数は、11,914人(前年度比110.3%)と、2年連続で増加した。日程ごとに見ると、前期日程では同111.6%、後期日程は同108.2%とともに増加した。学部別では、前期日程は前年度から増加しているところが多い中、医学部(同79.8%)、国際教養学部(同87.1%)、文学部(同96.7%)が減少した。後期日程では、法政経学部(同122.7%)が大幅に増加した一方、薬学部(同84.6%)は大幅に減少した。

◇東京大

 東京大の総志願者数は8,421人(前年度比89.3%)で大幅に減少した。科類別に見ても文科・理科ともに志願者数が減少したが、これは理科三類以外で第1段階選抜の予告倍率が引き下げられた影響があったためと考えられる。

◇東京科学大

 2024年10月に東京工業大と東京医科歯科大が統合し、東京科学大となった。東京科学大の総志願者数は4,653人(前年度の東京工業大と東京医科歯科大の合算比93.1%)と、合併前の2大学の合算から志願者数が大幅に減少する結果となった。学部別では、旧東京工業大(理工学系)の6学院すべてで減少となった。

◇一橋大

 一橋大の総志願者数は、4,568人(前年度比103.7%)で、4年連続で増加した。日程ごとに見ると、前期日程(同98.2%)は減少し、後期日程(同112.7%)は増加となった。学部別では、前期日程でソーシャル・データサイエンス学部(同116.8%)と法学部(同113.4%)が大きく増加した一方、経済学部(同91.2%)、商学部(同95.0%)、社会学部(同95.0%)は減少となった。後期日程はいずれも増加となった。

◇横浜国立大

 横浜国立大の総志願者数は、9,637人であり、前年度比112.1%と大幅な増加となった。日程ごとに見ると、前期日程は同110.8%、後期日程は同112.9%とともに増加した。学部別では、ほとんどの学部で増加となる中、経営学部では前期日程で同97.0%、後期日程で同99.6%と減少となった。

◇金沢大

 金沢大の総志願者数は3,484人(前年度比99.7%)と3年連続で減少した。後期日程は実施されていない。学類別では、地域創造学類(同153.3%)は大きく増加している一方で、スマート創成科学類(同58.5%)、国際学類(同67.9%)、先導学類(同69.2%)では大幅に減少となった。

◇名古屋大

 名古屋大の総志願者数は4,567人(前年度比102.7%)と2年連続で増加した。日程ごとに見ると、前期日程は同102.9%、後期日程は同92.2%となった。学部別では、前期日程は理学部(同123.4%)が大きく増加し、教育学部(同87.3%)が大きく減少した。後期日程の医学部は、同92.2%と減少した。

◇京都大

 京都大の総志願者数は8,077人(前年度比98.4%)であり、前年度から減少した。今年度から特色入試における法学部の後期日程が廃止され、前期日程のみの実施となった影響も一因であろう。学部別では、総合人間学部(同88.6%)、経済学部(同91.4%)、教育学部(同92.8%)で減少した一方、その他の学部は増加した。

◇大阪大

 大阪大の総志願者数は7,099人(前年度比98.7%)であり、3年連続での減少となった。学部別では、経済学部(同124.7%)で大きく増加した一方、外国語学部(同90.1%)で大きく減少した。

◇神戸大

 神戸大の総志願者数は10,394人(前年度比102.3%)と2年連続で増加した。日程ごとに見ると、前期日程は同101.1%、後期日程は同104.2%とともに増加した。学部別では、前期日程は医学部(同130.2%)、国際人間科学部(同114.3%)、 で大きく増加した一方、工学部(同72.4%)、農学部(同79.8%)は大きく減少となった。後期日程では海洋政策科学部(同123.0%)、文学部(同119.7%)で大きく増加した一方、工学部(同80.5%)、農学部(同87.2%)は大きく減少となった 今年度からシステム情報学部と医学部医療創成工学科が新設された。

◇広島大

 広島大の総志願者数は6,702人(前年度比107.8%)で増加に転じた。日程ごとに見ると、前期日程は同110.3%、後期日程は同103.0%とともに増加した。学部別では、前期日程は増加した学部が多く、生物生産学部(同143.6%)は大きく増加となった一方、薬学部(同77.7%)は大きく減少した。後期日程では文学部(同185.8%)が大きく増加している一方、生物生産学部(同53.6%)、薬学部(同55.1%)が大きく減少した。

◇九州大

 九州大の総志願者数は、7,286人(前年度比96.6%)で減少した。日程ごとに見ると、前期日程は同99.0%、後期日程は同91.7%とともに減少した。学部別では、前期日程で全体的に減少傾向にあり、芸術工学部(同85.4%)、歯学部(同85.7%)、教育学部(同86.0%)で大きく減少となった。後期日程では、法学部(同132.4%)が大幅増加した一方で、文学部(同48.6%)、農学部(同55.3%)が大きく減少した。


表4 主要国立大学の志願者数推移(一般選抜)

表1 表1


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