世界トップを目指す 国際卓越研究大学としての未来構想 東北大学② 50年続く講座制を廃止し研究環境を一新

日本初の国際卓越研究大学として認定された東北大学は、今後どのような姿を目指していくのか。その全容が明らかになった。建学の理念に基づきながら、世界トップレベルの研究大学を目指す。そのためのシステム変革に取り組み、体制を新たにしたうえで設備も充実させている。「入学後に学生が伸びる大学」として長年にわたり第 1 位を獲得し続ける東北大学は、学生を伸ばしながら研究力も高めていく。そのビジョンについて滝澤博胤副学長にお話を伺った。
50年続く講座制を廃止し研究環境を一新
研究のおもしろさに触れたからには、できる限り早く研究の世界に没頭したい――。意欲的な若手の要望に応えるため、さまざまな制度を整えています。まず日本の大学で若手が伸び悩む要因とされてきた講座制を廃止し、早い段階から自分の研究ユニットを持てる体制に切り替えました。これまで全学で830あった研究室を研究ユニットとして1800に増やします。
ひと足早く、2013年には若手研究者に独立した研究環境を提供する「学際科学フロンティア研究所」を創設しました。ここでは50名の研究者が、世界トップレベルの学際研究、すなわち分野を限定しない研究に取り組んでいます。また、医学関係では、フィジシャン・サイエンティストを生み出す組織として「SiRIUS(医学イノベーション研究所)」を立ち上げました。ここでは若手の臨床研究医に独立した研究環境を6年間提供します。
研究成果を生かすもう一つの道が起業です。東北大学発のスタートアップは199社あり、ユニコーンすなわち評価額が10億ドル以上かつ創業10年以内の未上場企業が1社出ています。起業家を育てるアントレプレナーシップ育成プログラムも実施していて、年間2000名以上が受講しています。さらに起業を支援するためのプログラムがあり、起業資金を提供するベンチャーキャピタルも用意しています。
学生たちが自立してチャレンジングなテーマに取り組む。これは東北大学のスピリッツであり、そのシンボルともいえるのが「鳥人間コンテスト」です。毎年出場するチームでは設計から機体づくりまで、すべてを学生たちが担っています。













