この夏の圧倒的努力で未来を拓く力を手にし 自分も勝って周りの仲間も勝たせる!
“受験の天王山”と呼ばれる夏休み。受験生はもちろん、高2生、高1生にとっても、一年で最もまとまった時間を活用できる重要な時期です。この夏の過ごし方が、今後の人生に大きく影響します。今号をきっかけに、これから生きていく時代と、勉強や努力の意味を、改めて考えてもらい、そのうえで、この夏休みを実り多きものとして過ごしてほしいと思います。今回は高校生に向けて、東進の永瀬昭幸理事長からのメッセージをお届けします。
来るべき革新の世界に向け本物の実力を蓄えよう
Google DeepMind の最高経営責任者で、ノーベル賞を受賞したデミス・ハサビス氏は、AGI(汎用人工知能)が今後5〜10年で登場する可能性が50%ほどあるとし、すべてがうまくいけば、20〜30年後には病気や老いの克服、星間旅行といった根源的な豊かさを人類にもたらすと言います。君たちが大学生や社会人になるころ、社会の様相は一変しているかもしれません。
その一方でハサビス氏は、AIの悪用や制御不能になるリスクを認め、安全性確保のための、国際協力や機敏な規制の必要性を訴えます。強力なツールであるAIの開発や使用において、今後いっそう人間の力量が問われることになります。だからこそAIには到底できない“自ら求め、自ら考え、自ら判断・実行する”という人間力を、しっかり身につけてほしいと願います。受験勉強とは、その力を身につける絶好の機会なのです。
洋の東西を問わず、若者にとって受験とは、悩み、困難に立ち向かうことで人間的に成長する機会です。また、たくさんの問題に真剣に取り組むことで「未知の課題に勇敢に立ち向かう心」や「難しい課題をも楽しむ好奇心」を育み、受験当日までの学習計画は「ゴールからの逆算思考」や、複数の教科を効率よく勉強する「マルチタスクマネジメント」力を鍛え、目標達成への筋道を「大局的に俯瞰する」力が養われるのです。
往々にして、君たちが学力や能力の差と思い込んでいるものすべては、実は「努力」の差によって生じたものです。だから「努力する気力」さえあれば、どんな志望校も突破できます。そして、受験勉強の中で、努力する時間を最もつくれるのが、この夏休みなのです。
学力アップを加速させ勝負を決める夏にする
誰もが好きなだけ努力できる夏休みは、勝負を決する“受験の天王山”。
受験生は、過去問演習を徹底的にやりこみ、たとえ入試当日どんなに体調が悪くても解答への思考を反射的に行えるまで高めることが肝要です。それを目標に、そこから逆算して、今何をすべきかを明確にし、集中して効率的かつ大量に勉強を進めます。この夏に蓄える力で「現役生は最後に伸びる」のです。
高2生は、できるだけ早く過去問演習に取りかかれるよう、先取り学習を徹底するとともに、解法の定石をしっかり自分のものにしてください。
高1生は、基礎を取りこぼしなく自分のものにしてください。目に見える結果がすぐ出なくとも、一年後には目を見張る効果が出ます。苦手教科は伸びしろです。
東進のAI演習なら、学習履歴や得意・不得意に応じてスタートレベルを判定し、君だけに特化したカリキュラムを練り上げるので、無駄に迷わず努力できます。弱点を克服し、得意分野を伸ばして、学力アップを加速させましょう。
それからぜひ、自分の将来を具体的に考えてみましょう。興味や関心を深く掘り下げ、夢や憧れを目標へブラッシュアップするのです。大きな夢、強い志が、君を猛烈に突き動かし、とんでもない努力と成績向上を可能にすることでしょう。
仲間との努力の共鳴が最強の敵を打ち倒す
かつて私は自著に「受験勉強とは、自分との闘いである」と綴りました。やると決めたこともやらず、ただやらない理由を探す、そんな易きに流れる自分自身こそが最大・最強の敵なのです。
そんな強敵に勝つためには、仲間と一緒に戦うことが効果的です。東進の校舎には、志望校合格という同じ目標を持った多くの仲間がいます。
その中で、まず君が率先して努力をする。すると君の努力に刺激され、仲間たちが努力します。その姿に君がまた刺激され、さらに努力し、仲間たちもそれに続く。この仲間たちとの努力の共鳴が、独りではけっして生み出せない圧倒的努力を生み、気づけばみんなが怠惰な自分という最大の難敵を圧倒する。君の努力が君を勝たせるだけでなく、周りの仲間も勝たせるのです。
マーク・トウェインにこんな言葉があります。「自分を元気づける一番の方法は、誰か他の人を元気づけることだ」こうした経験は受験での成功にとどまらず、君にとって生涯の宝となるでしょう。どうか一片の心残りなく、努力を出し切ってください。この夏の健闘を祈ります。









