〈早稲田大創造理工学部 中垣隆雄教授インタビュー②〉

〈早稲田大創造理工学部 中垣隆雄教授インタビュー②〉
〈早稲田大創造理工学部 中垣隆雄教授インタビュー②〉

本記事は〈早稲田大創造理工学部 中垣隆雄教授インタビュー〉の続きの記事です。そちらも併せてご覧ください。


■研究室での学生の学び


「私の研究室には毎年10人以上の学生が参加し、実際の研究プロジェクトに関わりながら研究の手法を学んでいます。学生たちは基本的に3年生で研究室に入り、大きなプロジェクトに参加する中で、研究室で学習した内容を踏まえて、より細分化された課題を卒論や修論のテーマとして取り組んでいます。各学生の研究テーマはドラフト会議のような形で希望を聞いた上で、被りの無いよう配分して決めています。最近多いのはCCU(CO 2 の有効利用)の工業化に関するテーマです。海水を使った固定化技術や、岩石を利用した風化促進技術など、CO 2 を実際に有価物に変える研究に多くの学生が興味を示しています。学生が行う研究は主に実験が中心で、気体中のCO 2 を集めて固定化する過程の定量的な解析です。最も基本的な測定は重量変化の計測で、CO 2 が確実に固定化されているかを重量の増加で確認します。さらに、その重量変化が本当にCO 2 によるものかを化学分析で検証することが研究の中心となります。例えば、先ほど紹介したアミンという液体を使った回収技術では、40℃で吸収、120℃で放出という温度サイクルを繰り返すため、学生は熱エネルギーの収支計算も担当します。物質のバランスとエネルギーバランスを実験的に正確に計測し、理論計算やシミュレーション結果と照合して検証するのが主な研究スタイルです。CO 2 という問題にトータルで取り組むというミッションに対して、そのミッション達成のための手段として機械工学を活用しており、特定の学問分野に固執するのではなく、課題解決に最も効果的なアプローチを選択することを重視しています。学生たちはこの環境で、まず解決すべき問題を明確に把握し、その問題に対して機械工学の知識と技術をどう応用できるかを考える思考法を身につけます。結果として、学問的な枠組みにとらわれることなく、社会課題に対して実践的かつ柔軟にアプローチできる技術者としての能力を養っていきます」


■早稲田大創造理工学部を目指す皆さんへのメッセージ


「理系に進もうと思っているなら、数学と理科は絶対必須です。特に物理と化学、この3つが重要です。数学と物理と化学を一生懸命勉強することは、目の前の現象が何なのか理解する上で欠かせません。これは人間で言うと骨格に近いようなもので、絶対に必要なものです。ただそれだけでは不十分で、加えて論理的な思考力が必要です。数学は論理的思考力を式にして、文章題を読み解いて答えを出すという訓練をしますし、物理も同様です。しかし、論理的思考力の中の『論理的に説明する』という能力も同様に不可欠で、その訓練のためには国語が重要なのです。ここで言う国語とは漢字や語彙の知識量ではなく、言語を使って人に論理立ててちゃんと説明できるようになること、つまり作文能力です。読解については読んで理解することはできていると思いますが、誰にも誤解されないよう論理的に説明する能力は意識して訓練していないとなかなか向上しません。なので、もし受験科目として利用しない場合であっても、普段の授業で国語にきちんと取り組むことが大切です。理系の仕事を世の中に伝えようとした時に、最終的にその能力がないと自分のやった業績や研究成果の何がすごいのか、何が素晴らしいのかを伝えられません。工学の場合、最終的には実験データが出るだけでなく、どういう条件で、どのように測定・計算されたもので、どういう結果だったかを論理立てて説明し、それを文章化する必要があります。論理的な構成を組み立ててレポートを書く作業が大学では求められるので、今のうちからトレーニングしておくと良いでしょう。現代社会に生きる我々は80年から100年程度の寿命の中で、それぞれが自分の人生を充実させることを目的として日々を過ごしています。そんな中で、各人が自分にできる範囲で未来に対して投資していくことは我々が次の世代に負った責任ですし、大学は研究という側面からその要請に応える場だと思っています。高校生の皆さんには、自分が学ぶことによって自分の世代、もしくは次の世代にどのように貢献できるかを考えて学問分野を決めてほしいと思います。そういう人にうちの研究室に参加してほしいし、そういうふうに育っていってほしいですね」

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