世界を創る半導体・デジタル最前線 東京理科大学 早い段階で理論を固めて実際に技術に触れて学ぶ
(2025.10.20)
第7回 東京理科大学
実力主義を教育方針とし「学生を鍛える大学」として知られる東京理科大学。その方針は、半導体教育についても徹底されています。工学部電気工学科では2年生前期から半導体工学の理論を学び始め、3年生になると先端内容を実験で実習。研究室に配属される4年生からは一段とレベルアップし、修士になると国際学会で発表する力がついていきます。
学部3年生のうちから先端半導体技術を使って実験
早い段階で理論を固めて実際に技術に触れて学ぶ
工学部電気工学科では2年生前期から、半導体の関連科目を学び始めます。まず半導体工学に必要な物性理論、続いて半導体の各種電子デバイスを学び、最終的に半導体集積回路の設計に至るまでのカリキュラムが3年生の間に組まれています。
加えて3年生の実験科目では、最先端の3つの実験テーマが用意されています。テーマ1では、新たな太陽電池素材として注目されているペロブスカイトを対象に、その薄膜を実際に作成します。テーマ2では、スマホのカメラなどに搭載されるCMOSイメージセンサーを使って各種実験を行います。テーマ3はイジングマシン、すなわち最先端の人工知能を使った実験です。いずれも最先端のテーマを実際に手を動かしながら学びます。
4年生になると研究室に配属されます。私の研究室では配属が決まった時点で1冊、さらに2カ月で専門書をもう2冊読破してから卒業研究に取り組みます。これら一連の学びを踏まえて修士課程に進むと、その時点ですでに国際学会で発表できるレベルの力が養われています。そのため通常なら博士課程以上の研究者が参加する、世界最大規模の国際学会IEEE(米国電気電子工学会)に本研究室では、修士課程の学生を送り出して発表させています。









