いよいよ受験学年となり、大学への意識が高まりつつあると思います。「よし、頑張るぞ」と意気込む気持ちはよくわかりますが、まずは落ち着いて1学期の数学の学習法を確認するところから始めましょう。キミが数学に不安があるのであれば教科書の例題レベルを総点検し弱点を補強すること。教科書レベルは大丈夫なのであれば、それらのアイデアを土台としてさらに受験数学の定石となるアイデアを多く修得すること。どちらにしても、多くの時間が割ける夏休みまでに「基礎固め」を行うことが大切です。

　さて、受験数学の定石となるアイデアは学校の授業でも教わることが多いと思いますが、東進の授業も併用すると効率的です。定石のサンプルとして「定積分の平行移動不変性」をこの後に紹介するのでチェックしてみてください（この問題は私が担当する「受験数学（文理共通）応用」からの抜粋です）。

　新学年となりまだ間もないですが、キミはもう受験生です。これからは一日一日の重みが変わってきます。焦ってあれこれと手を出すのではなく、地に足の着いた効率の良い勉強をしていきましょう。もちろん高校生活最後の一年を十分に楽しんでもらいたいと思いますが、「もう受験生」であることを忘れないでくださいね。

　数学の勉強に関しては急いで行う必要はないですが、毎日コツコツ学び続けることが大切です。ここで言う「学ぶ」とは「覚える」ことではなく「味わう」に近い感覚です。「なぜそのようなことが言えるのか？」「なぜそのように考えるのか？」という「なぜ？」を大切にしてください。

　その「なぜ？」には必ずしも正解があるわけではないので答えを見つけようとしても見つからないこともあるでしょう。でもそれでも構いません。「そのうちわかるさ」と気楽にいきましょう。大切なことは「継続」です！

毎日を笑顔で道を開いていこう

　部活動や行事など学校生活を大いに楽しんでください。そしてその楽しみの中に潜む悩みや苦労を乗り越えていくことでキミの人生が豊かになっていきます。

　勉強面や人間関係に悩むこともあるでしょう。つらいときは無理せずにキミが一番楽しいと思うことをやればいい。後で振り返ってみると案外道が拓けていることもあります。毎日を笑顔で過ごしてもらいたいと思っています（あと数学もね）。