3月は新学年に向けて気持ちを一新させることができる時期だ。春休みの過ごし方は、これからの学習を進めるにあたって、今後一年間の指針となるだろう。難関大現役合格者の良かった点・反省点を参考にして、この春の過ごし方について計画を立てよう。

　今回は東京大学 理科一類に合格した西 鴻一くんにインタビューをした。

【友達が話す受験の話題にこれはマズい……と】

　学校で友人たちが予備校に通いはじめ、大学受験に危機感を持った高1の冬に東進に入学しました。

　東進入学後は苦手な英語と得意な数学が学習の中心でした。英語は学校で配られたテキストがメインでしたが、母親の勧めで映画『アナと雪の女王』の主題歌の歌詞と日本語訳を覚えて歌えるようになるとこれにハマり、英語の有名な文章や歌詞を覚えることが趣味の一つになりました。この蓄積は学校のテストだけではなく、東大の英作文を書く際にも単語や慣用句が自然と頭に浮かび、かなり役立ちました。

2段階の先取り学習で数学の得点を安定化

　数学はまず数学の全体像を把握したかったので、東進の「高校対応数学」で数学Ⅱと数学Ⅲの基礎を先取り学習しました。先取りの際は細かな内容よりもスピードと演習量を重視し、演習量は講座のほかにも参考書を活用しました。高2の6月にはひととおりの単元が修了しましたが、基礎固めの段階ではスピードを重視し、高3から各単元の細かな内容を詰めるという2段階の勉強法を採ったことで、高3の秋以降は成績が高い位置で安定し、結果的に志望校合格の大きな原動力になりました。