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2024大学入学共通テスト最前線① 英語 総合分析・リーディング

2024大学入学共通テスト最前線① 英語 総合分析・リーディング
2024大学入学共通テスト最前線① 英語 総合分析・リーディング

 2024年1月13日~14日に4回目となる大学入学共通テストが実施された。高2生(現高3生)と高1生(現高2生)が受験生と同じ共通テストの問題にチャレンジするのが東進の「共通テスト同日体験受験」だ。その試験結果を基に今後の学習方針などを東進の実力講師陣がオンライン配信で徹底分析した。その内容の一部を紹介しよう。


【総合分析】
過去最低点だったリーディングを伸ばす鍵は読解速度と英語の体力づくり

 

 2024年のリーディングは共通テスト開始以来の最低点。一方でリスニングは、過去最高点でした。リーディングの設問数は39問ありますが、総語数が6300を超えています。これを80分で処理するのはかなり厳しいです。それは、第5、第6問の正答率がそこまで難問ではないにもかかわらず低いことからも見て取れます。つまり、ここまで到達できていないか、到達できても時間が足りず、雑に解いてしまった人が多かったのでしょう。

 では6300ワードをどれくらいのスピードで処理すればいいのでしょう。まず目指すは1分あたり120ワード。さらに、正確に読むための基本文法、そして英語の体力も必要です。英語の体力づくりには音読がおススメです。

 平均点が過が過去最高だったリスニングは、易化しただけあって、2回読み上げ問題は軒並み正答率が高い反面、1回読み上げの第5問あたりは新高3生で正答率が約11%という問題もありました。今回、リーディングは新高3生の正答率が38%だった第2問Aの問3、リスニングは第5問から特徴的な問27を解説したいと思います。


資料3

【リーディング】
頻出であるオピニオンとファクトの読み分けと巧妙なパラフレーズに要注意

資料3


 第1問から第3問までは長くて300ワードぐらいの英文ですが、この中で極端に低い正答率の問題が第2問Aの問3でした。新高3生は38%しか取れず、受験生も55%でした。

 この問題は囲碁や将棋、チェスなどを行うクラブ活動の紹介チラシが題材で、メンバーのコメントが載っています。その中で問3では、メンバーの意見に合致する選択肢が問われています。オピニオンは何ですか? と問われる場合は、オピニオン(主観的な考え)に対するファクト(客観的事実)を見極めなければいけません。


問題を解く手順を理解しよう

 まず、選択肢を見ていくと、①の「おもしろい」はオピニオンですね。②の「役立つ」もオピニオン。ただ③と④はファクトです。ここで引っかかってはいけません。では、実際に答えを出しましょう。それには手がかりとなる言葉、クルーワーズ(ClueWords)を見つけましょう。クルーワーズは設問のⒶです。そこから本文のMember Commentsのセクションに飛び、素早く解答根拠を探します。この作業をスキャニングといいます。membercomments の二つ目にⒷというコメントがあり、ここが解答根拠になり、①が正解と判断できます。

 しかし、この解答根拠と①が結びつかない生徒も少なからずいたはずです。それはパラフレーズ(言い換え)に気づけていないからです。まずクルーワーズを取って、答えのありそうな箇所を探して、パラフレーズを見抜く。この3ステップで問題を解くわけですが、この問題は、「類似性を持つⒸ」が「比較するⒹ」にパラフレーズされています。これを見抜くのは結構高難度ですね。

 頻出のオピニオンとファクトの読み分け、そしてパラフレーズを見抜く語彙力がいかに大切かがこの問題からわかります。


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