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時代と共に変化する大学入試②

時代と共に変化する大学入試②
時代と共に変化する大学入試②

 本記事は 「時代と共に変化する大学入試①」の続きの内容です。こちらも併せてご覧ください。


共通テストは全教科、時間との勝負

 2024年大学入学共通テストの志願者数は491914 人と、前年の512581人から20667人の減少(前年比96.0%)となりました。減少の主な要因としては、18歳人口の大幅な減少、学校推薦型選抜や総合型選抜の受験増加、さらには既卒生の減少(3422人減の68220人、前年比95.2%)が挙げられます。

 出題傾向については前年と比べて大きな変化はありませんでした。共通テストでは、身につけた知識を活用して、提供された多くの「資料・表・グラフ・地図・写真・文章」を読み解き、必要な情報を抽出して最終的に適切な解答を導き出す力が求められます。全教科ともに限られた時間の中でスピーディーに問題を解く必要があるため、読解力も問われました。


2024共通テスト各教科の注目出題

「英語(リーディング)」

第4問で出題された、記事・アンケート結果を踏まえてプリントを作成するという状況設定は、新課程共通テスト試作問題に通じる探究・問題解決の視点と言える。

「国語」

第2問の現代文(小説)で語句の問題が復活した。また、第3問の古文は江戸時代の歌文集『草縁集(そうえんしゅう)』で、前年度に続き和歌に関わる文章が出題されたが、共通テストでは初めての江戸時代の文章出題となった。

「数学Ⅱ・数学B」

会話文など共通テスト特有の出題形式の問題が減った代わりに、論理の流れを正しく追えるかを問う問題が多く出題された。

「化学」

医薬品やドーピング検査など身の回りの化学をテーマにした出題が増加した。


共通テスト英語分析~英語は効率的、戦略的に読む~

 センター試験から最も大きく様変わりしたのが英語です。共通テストでは、日常的な場面設定における「探究」重視の流れが定まりつつあります。

 探究とは、例えば課題の設定→情報の収集→整理・分類→まとめ・表現のプロセスで問題解決する活動です。そのため、英語の読み方が根本的に異なるのが特徴です。センター試験では出題された長文を粛々と最初から読み進めても解けていたのに対して、共通テストは答えを出すべき課題を踏まえて、設問を解くために必要な情報を英文から探して読む必要があります。

 何も考えずに英文を冒頭から読み進めていっては時間が足りなくなるため、何が問われているのかを判断しながら解いていかなければなりません。2024年の大問1~大問3が日常生活での具体的な場面が設定された探究型の読解問題でした。

 一方で、センター試験同様の語彙・文法理解も変わらずに極めて重要です。語彙・文法単独問題はなくなったものの、選択肢の大半は本文とは違う単語・熟語・文法表現で書かれており、語彙力や文法力が低ければ正解の選択肢を選ぶことができません。語彙力・文法力はセンター試験時代にも増して重要となっているのです。



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