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志望校の選び方②

志望校の選び方②
志望校の選び方②

本記事は志望校の選び方①の続きの内容です。こちらも併せてご覧ください。


大学選びのポイント

⑴自分の将来を考える

 大学・学部を選ぶときには、自分の将来について真剣に考えることが重要である。時間に比較的余裕のある高1から高2の間に、「何を学びたいか」、「どのような仕事をしたいか」をじっくり考えてみよう。自分が今、興味を持っていない分野にも視野を広げてみることもいいだろう。時間に余裕があるときにこそ、いろいろなことにチャレンジしたり、本を読んだり映画を観たりすることで、本当に自分が何をしたいかが見えてくることもある。

 また、コロナ禍以降、大学がオンラインイベントを開催することも多くなり、公開授業や研究室、ゼミ(ゼミナール:少人数での演習)のホームページなどもWEBで見ることができる。こうした機会を利用して、実際に大学の授業がどのように開講されているのか知ることで、具体的に進路を考えるきっかけになるかもしれない。

 将来の具体的な目標がはっきりすればするほど、受験勉強のモチベーションも高まるだろう。模試などで点数が伸びないときにも、心の支えになるはずだ。

 難関大学に現役合格した人のデータを見ると、志望校を高2の3月までに決めている人が73.0%である。早目に志望校選択を開始して、時間をかけて志望校を決めるのもよいだろう。

難関大現役合格者 志望校決定時期

 また、高2(中高一貫校では高1の場合もある)になると、文系か理系かを選択し、それに応じたクラス編成や時間割を組む高校がほとんどだろう。選択後に文理逆の志望校を目指したいと思った場合、授業科目と試験に必要な科目が異なる場合もあるため余分に負担が増えることになりかねない。なるべく早い段階で自分の進むべき進路を決めて、そのうえで文理の選択を行いたい。

 その際、「自分は数学が苦手だから文系にする」などというように今苦手な科目を基準にして決めてしまうと、自分の将来の選択の幅が狭くなり、自分のやりたいことが出来なくなって後悔することにもなりかねない。将来就きたい職業がどのような能力を必要としているのか、そのために学ぶべきことが何なのかから逆算すれば、志望する学部や文理の選択で後悔する可能性は低くなるはずだ。

 また、社会科学系の学部であってもデータサイエンス等の手法を用いる分析には数学の知識が必要となるものも多く、その前提として数学的能力を求める大学・学部もたくさんある。単に科目の得意・不得意だけで決めてしまうと、大学に入ってからの学びに支障をきたしかねない。自分の将来の目標がしっかりと決まっていれば、その目標に向かうために日々の学習にも意欲的に取り組むことができるし、苦手科目の克服にもつながるだろう。

 この段階では、志望校選択の幅を広げるためにも、国公立大学の受験に備えて大学入学共通テストの6教科8科目と、二次試験の3教科(文系は英語・国語・数学もしくは地理歴史と公民から1科目、理系は英語・数学・理科)に対応できる基礎学力を身につけるようにしよう。

 なお、2022年度入学生から新学習指導要領が導入され、2025年度入試からは「新課程入試」となる。「新課程入試」については国立大学協会から「2024年度以降の国立大学の入学者選抜制度―国立大学協会の基本方針―」が公表され、その中で「全ての国立大学は、『一般選抜』においては第一次試験として、高等学校等における基礎的教科・科目についての学習の達成度を測るため、原則としてこれまでの『5教科7科目』に『情報』を加えた6教科8科目を課す」としている。国立大学を受験する場合、大学入学共通テストで「情報」が加わることを覚えておきたい。

大学選びの流れの図

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